息子・角田裕毅の母国初入賞を見守った父・角田信彰氏「意外とクールに観ていました」/F1日本GP
満開の桜咲き誇るなか鈴鹿サーキットで開催された2024年第4戦F1日本GPは、角田裕毅(RB)が母国で初めて10位入賞を果たしたことで、10万2000人が詰めかけた場内は一気に湧き上がった。その光景をグランドスタンドから観ていたという角田裕毅の父、角田信彰氏は、レース全体を通して冷静に観ていたと語った。
この週末は基本的にパドック内に滞在しながらも、時にはHonda RBPT応援席があるターン2のC席スタンドやグランドスタンドのV席など、場所を変えて息子・角田裕毅の走りを見守っていたという。
「毎年そうですけど妻は基本的にC席(ターン2)の応援席にいて、僕は娘と一緒にパドックにいることが多かったです」と信彰氏。
「今日はパドックにいましたけど、ドライバーズパレードの時はC席の応援席にいきましたし、レース中はV席に移動して見ていましたが、スタート(パドックにいて)モニターで見ました」
10番グリッドから迎えた決勝は、最初のスタートで出遅れてしまい12番手に後退。後方でアクシデントがあり赤旗が出され、再開後のスタンディングスタートではしっかりと挽回し、ポイント圏内を狙えるレースを見せた。
レーススタートをパドック内で観ていたという信彰氏は「『なんで失敗したの?』と思いましたね」と当時の心境を語る。
「イン側だからタイヤも滑るかもしれないというのもあるのかもしれないですけど、失敗したのか機械的なものだったのかは分からないですがね……。再スタートするところまで(パドックに)いて、それからV席のスタンドの方に移動しました」
ピットストップの関係で順位が前後する展開となったが、逆バンクでアウト側からオーバーテイクを決めるなど、力強い走りをみせた角田裕毅。もちろん、逆バンクはグランドスタンドからはよく見えないコーナーではあるものの、大型ビジョンを見て湧き上がるファンの歓声なども、信彰氏の戦況把握の一助となっていたようだ。
今回のレースで一番のハイライトだったと言えるのが、22周目に行った2度目のピットストップ。奇しくも角田裕毅とポジションを争っていたケビン・マグヌッセン(ハース)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、ローガン・サージェント(ウイリアムズ)、ランス・ストロール(アストンマーティン)の5台が同時にピットイン。ここでRBのメカニックが素晴らしく素早い作業を披露し、5台の先頭でコースに送り出し、ポジションを3つ上げる結果となった。
この展開にグランドスタンドは大盛り上がり。「周りの反応が凄すぎて自分もそう思っているんですけど、なかなか表現に出しづらいというか……結構クールに観ていました」と信彰氏。その辺は、息子・角田裕毅のカート時代から俯瞰的に走りをみて、息子に改善点を伝える役目を担っていた流れが今でも続いているという。
「スタートの件もそうなのですが、ダメ出しではないですけど、カートでやっている時に『あそこが良くないね』とか、そういうところを今でも観ている感じですね。やはり(一緒に)レースをやってきて、その延長線上にF1があるイメージなんです」
そしてゴールの瞬間だが、ファイナルラップでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にラップダウンされ、彼のすぐ後ろでチェッカーフラッグを受けた角田裕毅。ここでも信彰氏は冷静だったようで「『あれ?1ラップダウンになっちゃった!』というところに目がいっていましたね。あとは(裕毅が)チェッカーを受けるシーンが映像で出なかったから、『チェッカー出たのかな?』とか『ペナルティがないのかな?』というところが気になっていました」と、特に特別な感情はなかったという。
それでも息子に対しては「チームに対して感謝の気持ちを持ってやってくれているのが良いですね。『自分がやっているんだよ』というのを前面に出さないし、ピットストップがうまく行った時はすぐにチーム無線で言っていましたし、そういうところが大人になった気がします」と、父だからこそ気づく点はいくつかあったようだ。
レース後、メディア取材を終えると走ってピットに戻ってきた角田裕毅。その後はチームと記念撮影をしたり、チームスタッフたちと喜びを分かち合っていたが、それを少し離れた位置から笑顔で見守っていた信彰氏が印象的だった。
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