クビアト、2016年のトロロッソF1移籍を振り返る「レッドブルには感謝しているが、いまだに残念に思っているのも確か」
元F1ドライバーのダニール・クビアトは、2016年にレッドブルからトロロッソへと降格させられた時はチームに裏切られたように感じ、「ひどい仕打ち」だと思ったと述べた。
2016年シーズン、クビアトは開幕4戦を終えたところででレッドブル・レーシングから移籍させられ、スペインGPの前夜に才気あふれるマックス・フェルスタッペンと交代した。しかしこれはレッドブルに先見の明があった。というのも、そのスペインGPでフェルスタッペンはF1初優勝を飾ったからだ。
だがクビアトにとっては、最近『Track Limits』のポッドキャストで語ったように、この降格は自分が所属していたチームによる手痛い裏切りだった。
「あの時は本当に裏切られたように感じた。実にひどい仕打ちだったが、人生とはそういうもので、時としてひどい仕打ちを受けるものだ。別に珍しいことではない」とロシア出身で28歳になるクビアトは述べた。
「もう過ぎたことだ。別のいいキャリアに進んでいるし、もちろん、僕のなかの一部分はレッドブルに感謝している。でもいまだに残念に思っている自分がいるのも確かだ」
悪いことに、クビアトの話によると、レッドブルからトロロッソへと降格させられた当時、彼はフェラーリからキミ・ライコネンとの交代でチーム入りを打診されていた。しかしレッドブルでの将来に賭ける気持ちから、結局その申し入れを断ってしまったのだという。
「僕の成績はすごくよかった。(2016年の第3戦中国GPでは)チームのためにまた表彰台に立てたところだった。それと同時に、キミの代わりにフェラーリで走るオファーも受けていた。その話が裏で進行中だった」
「僕にとっては精神的にかなり厳しい状況だった。フェラーリに必要とされて契約を目前にしながら、突然にトロロッソへと戻らされ、急に何もかもがうまくいかなくなった」
2016年シーズンをトロロッソで終えたクビアトは、翌シーズンも同チームで走り続けた。しかし2018年は戦線を離脱し、2019年にF1に復帰、そこからの2シーズンはトロロッソ/アルファタウリから参戦した。最高成績は、ホッケンハイムで行われた2019年のドイツGPでの3位獲得だった。
クビアトは現在、WEC世界耐久選手権のLMP2クラスにプレマ・レーシングから参戦している。クビアトはロシア国籍だが今はイタリアのライセンスで出走しており、来週はベルリンで行われるフォーミュラEのインシーズンテストにNIO333レーシング・フォーミュラEチームから参加する。また、WECにおいてワークスとしての成功を目指すランボルギーニに加わることになった。
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