見事な走りでインディカー初優勝を飾ったパロウ。燃費走行と好ペースを両立しシリーズの主軸へ
アレックス・パロウがチップ・ガナッシ・レーシング(CGR)へ移籍後最初のレース、2021年シーズン開幕戦バーバーで勝った。インディカーシリーズにおける初優勝だ。
勝利を呼び込んだ大きな要素のひとつにはもちろん、レース展開を見て3ストップから2ストップへと作戦へ切り替えたガナッシ陣営の的確な判断が挙げられる。だが、それを機能させるためには、パロウが燃費を大きくセーブする走りを実現しなければならない。
このレースでは1周目にジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が引き起こした多重クラッシュのため、6周目までがイエローになったのだが、その時点でパロウ(3番手スタート)は燃料セーブをスタートさせたという。
つまり、2ストップに切り替える可能性がチーム内で話されていたということだ。そこへ2回目のイエローが10周目に出され、パロウ陣営の作戦は2ストップに決定。リスタートから燃費セーブに取り組んだ。
一方、最前列スタートだったパト・オワード(アロウ・マクラーレンSP)とアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)は、レース前にチームで決めていた3ストップ作戦を変えず、18周を終えたところでピットに向かった。
「展開によっては2ストップに……」というケースは検討されていなかったということなのだろうか。この2台は安定性の高いブラックタイヤに交換すると、すぐさまハイペースで追い上げを開始。予選ポールポジションのオワードの速さはレースでも図抜けており、2ストップ勢が相手でも逆転して優勝する可能性が感じられていた。
だが、ピットアウト後にトラフィックのなかに放り込まれるケースが多く、そこでのタイムロスが大きかった。彼は2回目のピットストップ後のアウトラップでセバスチャン・ブルデー(AJフォイト・エンタープライゼス)と接触。3秒ほどロスしてもいた。
そうしたなか、パロウは自身の第2スティントでも1分8秒台前半の安定したラップタイムを刻み、トップをキープ。背後には4番手スタートだったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が徐々に迫ってきていたが、自身の2回目のピットストップ(自身のラストピット)直前の段階でオワードに約20秒のリードを築いており、2ストップ有利の色がかなり濃くなってきていた。
オワードは3回目のピット(自身のラストピット)を終えてコースに戻ると4番手。タイヤが温まった70周目あたりでは、トップのパロウから約10秒差の5番手となっていた。この後もパロウのペースは1分8秒台前半で安定。オワードは1分7秒台を連発するも、優勝には届かない公算に。パロウは最後、トラフィックに捕まり、2番手パワーに1秒強まで詰め寄られたが、逃げ切った。
パワーが2位、予選5番手のスコット・ディクソン(CGR)が3位。トップ3台のあいだではレース中の順位変動はなかった。それだけ、パロウが燃費走行と好ペースを両立させたと言える。とくに燃費セーブは老練とも呼べるほど巧みだった。
同時に、チームメイトのディクソンにも逆転されないだけのスピードを最後までキープできる能力も見せた。これで大きな自信も手に入れたはずだ。ピットストップではメカニックたちが作業をスムーズに行えるベストの位置にピタッと停車。ここでもミスはなかった。
思えば、昨年はデビュー2戦目にしてトップ争いに加わりながら、無理にプッシュするのではなく、余力を少し残してゴールまでマシンを運んでいたことがあった。「まだ100%のプッシュをするほどインディカーを理解し切っていない」とマージンを持った戦いに終始し、ロードアメリカ・レース1では3位フィニッシュを達成した。
ピットもパロウに的確な指示を出し続けた。一番大事なのは燃費だとストレートに伝え、ほかのことに思考が飛ばないようにしていたことも大きかった。パロウの能力の高さ、それをフルに引き出したチーム。10号車が今季の軸に躍り出たことは間違いない。
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