「不公平の極みだ」加藤未唯の全仏OP失格の波紋続く ダブルス王者は審判を糾弾「主催者による最悪の決定」
加藤への厳しすぎるジャッジに対する波紋は広がり続けている(C)Getty Images
テニス界で日本人選手に下された裁定が大きな物議を醸している。
問題となっているのは、現地6月4日に行なわれた全仏オープンの女子ダブルス3回戦でのワンシーン。アルディラ・スチアディ(インドネシア)とペアを組んだ加藤未唯が相手コートへ打ち返したボールがボールガールを直撃。故意ではなかったが、打球を受けた少女が泣きじゃくると、相手ペアのマリエ・ブズコバ(チェコ)とサラ・ソリベストルモ(スペイン)が失格とするように猛抗議。これを受け、一度は警告処分とした主審もジャッジを覆し、失格処分としたのである。
【動画】波紋を広げた加藤の失格騒動。 物議を醸したボール直撃の瞬間をチェック
突如して下された厳罰に困惑した表情を浮かべた加藤は試合後に抗議を表明。さらにプロテニス選手協会(PTPA)も処分は不当とする緊急声明を出すなど、いまだ騒動は拡大し続けている。
予期せぬ事態を目の当たりにしたフランスでも処分に対する異論は絶えない。フランス紙『レキップ』の取材に答えた女子フランス人プレーヤーのアリーゼ・コルネは「大会を運営する側がカトウに賞金を支払うことを望むわ。だってこれは不公平の極みだと思う。レフェリーは愚かな過ちを犯した。だって選手に影響されて失格にしたんだからね」と加藤への同情を口にするとともに、判断を覆した審判を批判した。
さらにコルネは自身のツイッターでも大会への苛立ちを隠さず、「こんなことは起きるべきじゃない。あれだけで失格になるなんてありえない」と記している。
また、2014年のウィンブルドン選手権男子ダブルスで優勝した名手バセク・ポシュピシル(カナダ)も自身のSNSを更新。そこで「これはローランギャロスの主催者による最悪の決定だ。カトウは少なくとも金銭面の報酬とポイントを得る必要があるが、いずれにしても、それですべてがうまくいくわけではない。これは窃盗だ」とやはり審判の決定に厳しい意見を投げかけている。
テニス界はもちろん、SNSなどでも批判的な意見が飛び交っている今回の騒動。その波紋はしばらく広まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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