ブラッド・ピットのF1映画の撮影がスタート。架空チーム『APXGP』のマシンがシルバーストンを走行

　F1第11戦イギリスGPの週末、シルバーストン・サーキットで、予定どおり、F1映画『エイペックス』の撮影がスタート、主演を務めるハリウッドのスーパースター、ブラッド・ピットも姿を見せている。

　この映画は、ハリウッドの伝説的な大ヒットプロデューサーであるジェリー・ブラッカイマーと、『トップガン マーヴェリック』の監督ジョセフ・コシンスキーが手がけるもので、共同プロデューサー兼スペシャルアドバイザーをルイス・ハミルトンが務める。本物のレース映像と、F1マシンを模す形でモディファイされたF2マシンを使って撮影された場面が組み合わされる予定だ。

　木曜、シルバーストンを、映画用に用意されたマシンが走行した。撮影用のピットレーンガレージとピットウォールが、架空のF1チーム、APXGP用として、フェラーリとメルセデスの間に設置され、ガレージの上には、“ソニー・ヘイズ”（ブラッド・ピットの役名）と“ジョシュア・ピアース”（ダムソン・イドリスの役名）の名前が入ったドライバーボードが取り付けられた。ピット演じるソニー・ヘイズは、かつてのF1ドライバーで、世界チャンピオンを目指す若きドライバー、ジョシュア・ピアースのサポートをするために復帰したという役柄だ。

　架空のF1チーム、APXGPのマシンを木曜にドライブしていたのが誰なのかは明らかになっていない。F1は、週末のF1とサポートイベントの合間に、撮影用のAPXGPの走行の時間を設けている。F1マシンの形状を模したF2マシン2台がスペシャルセッションで走行し、ブラッド・ピットもステアリングを握るものとみられている。

　マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンは、今週初めにこのプロジェクトについてメディアに話し、F1ファンはもちろん、それ以外の人々にまで大きな影響を与えるものになるとの考えを示した。

「間違いなく大きな影響があると思う」とブラウンは語った。

「『トップガン』を観た後には、みんなパイロットになりたいと思ったものだし、この映画も観客に同じ影響を与えるだろう。制作者たちが同じというのも大きい」

「これは大規模な作品で、現在のファンたちを大いに楽しませるだろうが、F1を追いかけていなかった多くの人たちが観たら、信じられないほど素晴らしいと思うだろう」

「彼らが使用するテクノロジーによって、リアリズムの点では過去に観たことがないようなレース映画になる。世界的なF1とモータースポーツ全体にとって、またひとつのカンフル剤となるだろう」