クラッシュにより「白熱のバトルが奪われた」とロス・ブラウン。今後は両者にインシデント回避を期待/F1第10戦
F1のスポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、F1第10戦イギリスGPで物議を醸したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)のクラッシュが、シルバーストンでの白熱のバトルをファンから奪ったと述べ、このようなインシデントを今後は避けることができるように期待しているという。
ブラウンは、コース上でのふたりのF1チャンピオン候補による失敗に終わった争いを、スプリント予選レースの初トライアルが目玉となった“素晴らしい週末”の唯一の汚点と考えている。
「素晴らしい週末だった」とブラウンは月曜日のレース後のインタビューで語った。
「我々は会場を満員にしたが、これはイギリス政府に許可を受けた試験的なイベントだった。一方で、初のF1スプリントという新フォーマットが成功した」
「そして日曜日にはハラハラするようなグランプリがあった。それは劇的なスタートとフィニッシュのふたつに分かれたゲームだった」
「タイトルを争うふたりが再びホイール・トゥ・ホイールの戦いをしているのを見たが、今回は衝突し、マックスのレースを終わらせてしまった。彼が用心のための検査を受けに病院へ行く前、自分でマシンから降りて歩いているのを見て大きく安堵した」
しかしブラウンは、このクラッシュがF1ファンにとっては一種の拍子抜けとなったため、フェルスタッペンとハミルトンの両名にいくつか考えるべきことを与えたはずだと考えている。
「こうした問題では常にそうであるように、是非について幅広い意見が出るだろう」とブラウンは述べた。
「明らかなことは、我々は白熱のバトルを奪われたということだ。誰もチャンピオンシップがクラッシュやペナルティで決まってしまうことなど求めていない。この場合では、双方のドライバーにも深刻なリスクがあった」
「ふたりともが反省することだ。今後はこうしたインシデントを避けられるよう期待している。我々は素晴らしいバトルを見ることができなかったと考えているからだ」
「彼らは互いに半周を激しく戦ったし、それはスリリングだった。白熱の戦いがレース全体で行われれば、グランプリがどれだけ劇的なものになるか想像してみてほしい」
F1がシルバーストンでスプリント予選レースのコンセプトを実施したことについて、ブラウンはレースの展開とそれがもたらした新たな価値に満足しており、F1は今後この週末について評価し、「フィードバックを吟味する」という。
「私はF1の最初のスプリントレースの週末にとても満足している。我々の信念は、3日間にわたってファンをさらに魅了することだったが、それは間違いなく達成できた。レースウイークを強化した以外のことがあったとは思わない」
「今後1、2週間のうちにこのフォーマットの評価をすることになるだろう。チームから拾い上げる意見があるのは確かだ。そうしたフィードバックを吟味する」
「この実験の素晴らしい一歩だった。あと2回のスプリントレースがある。3カ所の異なるコースで行われる3回のスプリントレースを終えるまでは、将来このレースをチャンピオンシップに組み込むか否か判断することはないということは強調しておきたい」
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