マクラーレン、2020年からアロウ・シュミット・ピーターソンと共にインディカーフル参戦へ
マクラーレン・レーシングは、9日にアロウ・シュミット・ピーターソン・モータースポーツと戦略的パートナーシップを結び、シボレー・エンジンを使用して2020年からのNTTインディカー・シリーズにフル参戦することを発表した。
フェルナンド・アロンソをドライバーに、2017年にアンドレッティ・オートスポートとコラボレーションしてインディ500に挑戦したマクラーレン・レーシング。2019年のインディ500には、カーリンと技術提携し単独チームとしてで参戦するも、予選落ちを喫した。
7月末に行われたF1ドイツGPでマクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは、インディカーフル参戦への興味をコメント。それから2週間後、その言葉は現実として動き出すことになった。
マクラーレン・レーシングは、2020年からアロウ・シュミット・ピーターソン・モータースポーツと提携し、インディカーへのフル参戦を発表。マクラーレンのインディカーフル参戦は1979年以来のことだ。
チーム名はアロウ・マクラーレン・レーシングSPとして参戦。タイトルパートナーにアロウ・エレクトロニクスが就き、シボレーエンジンを使用。2台体制で参戦を行う。
現在のアロウ・シュミット・ピーターソンの共同オーナーであるサム・シュミットとリック・ピーターソンは現在の役割は変わらず、シュミット・ピーターソン・モータースポーツがチームを運営。マクラーレンの持つ技術的専門知識やマーケティング力を加え、勝利とシリーズタイトルに挑戦していく。
また、マクラーレン・レーシングのスポーツディレクターを務めるインディ500ウイナーのジル・ド・フェランがマクラーレン・インディカー・プログラムをリードしてチームに参加する。
「インディカーはレースの初期からマクラーレンの一部であり、このシリーズは北米でブランドを成長させていく商用プラットフォームだけだはなく、国際的なモータースポーツの最高のチームが争っている」
「このチームはマクラーレンに戦略的なパートナーとして復帰するために正しいシナジーを提供してくれる。我々は一緒にお互いの野望を達成できると信じている。サム・シュミットとリック・ピーターソンは、強固な基盤を構築しており、チームを次のレベルに引き上げるために協力することを楽しみにしている」
「F1とインディカーの両方でアロウ・エレクトロニクスとの関係を拡大し、エンジンパートナーであるシボレーと長年の密接な関係をリニューアルできることにうれしく思う。マクラーレンとシボレーは、北アメリカで特別な歴史を持っており、インディカーフル参戦復帰の一部であることはふさわしい」とザク・ブラウンはコメント。
チームに加わるジル・ド・フェランは、「国際的なモータースポーツのトップレベルで成功するという我々のレガシーを考えれば、インディカーはマクラーレンにとって自然にフィットするシリーズだ。我々の野望は、時間の経過とともに、常に勝利を目指しチャンピオンを争うこと。目の前の課題を認識しているし、マクラーレンはこのパートナーシップとチーム全体のサポートに取り組んでいく」と語る。
共同オーナーのサム・シュミットは、「リックと私が築いたチームをとても誇りに思っており、マクラーレン・レーシングのような伝統的なブランドがインディカーのトップを争うために、アロウ・マクラーレン・レーシングSPを結成することを決めた」とコメントしている。
現在は、ジェームズ・ヒンチクリフとマーカス・エリクソンのふたりを起用するアロウ・シュミット・ピーターソン。今回の発表でドライバーは発表されていない。
また、トリプルクラウンを目指すアロンソはインディカーフル参戦にはあまり興味を示しておらず、どのドライバーが起用されるのか注目される。
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