【角田裕毅F1第16戦密着】ストレートスピードとブレーキングに問題なし。マシンの方向性を決め、まとめあげることに専念
前戦オランダGPでシートベルトが緩んだまま走行したとして、今シーズン5回目の戒告処分を受けたため、このイタリアGPで10グリッド降格ペナルティを科せられた角田裕毅(アルファタウリ)。
チームはモンツァのコース特性と今後のパワーユニット戦略を見据えて、このイタリアGPでパワーユニットの交換を行った。今シーズンここまでの角田の予選平均ポジションは13.6番手なので、戒告処分の累計ペナルティの10番手降格だけでも、最後尾スタートとなる。それならば、残り6戦を万全に戦うために新しいパワーユニットをここで投入したほうがメリットがあるためだ。
そんな状況でスタートしたイタリアGPで、角田のメインターゲットはレースに向けたセットアップ調整となった。しかし、グランプリ初日の段階で、セットアップは決まっていなかった。
「ミディアムタイヤでしかロングランはしていませんが、まだ改善しなければならないので、そのあたりを今晩取り組みたいと思います」(角田)
モンツァはストレートスピードとブレーキングがポイントになるが、問題はそこではないという。
「ストレートスピードとブレーキングに関してはまったく問題なくて、ミディアム・ハイスピードコーナーでグリップをそれほど感じられずにバランス変化を起こしていたり、低速コーナーの出口でのトラクションに課題があるという状況です。いまはクルマの方向性がバラバラなので、エンジニアと話し合ってセットアップをどちらかに振って、まとまりのあるクルマに仕上げたいと思います」(角田)
そんな角田に、フリー走行後、悪い知らせが届く。フリー走行2回目でミック・シューマッハー(ハース)がコース脇に止まって5コーナーで黄旗が出された際、その後方でアタックラップに入っていた角田が速度を十分に落とさなかったとして、3グリッド降格のペナルティを受けてしまった。
すでに最後尾降格が決まっているため、このペナルティ自体はレースに向けて大きな影響はないが、このペナルティで角田はペナルティポイントも2点加点され、過去12カ月での累計が8点となった。12点に達すると、その直後のレースへの参加が認められなくなる。
F1ドライバーとして初めて出場する日本GPへ、これ以上のペナルティを犯すことは許されない状況となっている。
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