「赤旗中断中のタイヤ交換は禁止にすべき」F1初入賞逃し失意のラッセルが主張
ウイリアムズF1チームのジョージ・ラッセルは、F1のレッドフラッグ規則には不公平な部分があり、一部変更する必要があると主張した。レースの一時休止中に自由にタイヤ交換を行えることで一部のドライバーが得をすることは防ぐべきであると、ラッセルは考えている。
イタリアのムジェロ・サーキットで開催された2020年F1第9戦トスカーナGP決勝では多重クラッシュが連発し、赤旗中断をはさみ、2度のリスタートが行われた。規則では、赤旗中断中にピットレーンでタイヤを交換することが可能であり、ラッセルはそのせいで自分は不利な立場に立たされたと述べている。
ラッセルは、2回目の赤旗の際にフェラーリのシャルル・ルクレールがポジションを失うことなくタイヤ交換を済ませて結果的に入賞を果たし、ラッセル自身はポイント圏外に落ちてしまったことを指摘した。ルクレールは8位を獲得したが、ラッセルは11位に終わり、初ポイントのチャンスを逃した。
「一番大きな問題は、ピットストップ中にタイヤ交換ができることだと思う」とラッセルは説明した。「皆、自由にタイヤ交換ができるんだ」
「僕たちはとてもいい戦略で走っていたし、タイヤの状態もよかった。ところが突然皆がピットストップをして好きなタイヤに履き替えることが可能になった。彼らは時間をロスすることなくタイヤ交換をすることができた」
「僕はシャルルより前にいた。彼はステイアウトしたが、運よく赤旗が有利に働き、僕の前に順位を上げ、新品タイヤで残りのレースを走った。僕は赤旗によってシャルルに抜かれてしまった」
ひとつ前のイタリアGPでは、レーシングポイントのランス・ストロールが、赤旗レース中断中にタイヤを交換することができ、それが有利に働いた。それについてストロールより下位でフィニッシュすることになったマクラーレンのランド・ノリスが不満を訴え、規則を批判している。
2戦連続で決勝中に赤旗が出る展開になり、赤旗中断中にタイヤ交換を自由に行えるという規則の不公平な面が注目を集めることになった。ラッセルは、この問題について再考すべきであると主張している。
「このようなことをこれからも頻繁に続けていくのであれば、彼らはいくつかのルールについて見直しをする必要がある」とラッセルは語った。
「レースとして考えれば、(赤旗中断中に)時間を失うことなくタイヤを交換することが許されるべきではない。これはレースだ。その時に履いているタイヤで続けるべきだ」
「戦略を立てる際に想定するのは通常のレースであり、2度赤旗が出る場合のことなど考えない」
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