F1メキシコGP予選:驚速リカルドが逆転ポールポジション、ハートレーはQ3進出ならず
10月27日現地時間午後1時、メキシコGP予選が行なわれレッドブルのダニエル・リカルドがポールポジションを獲得した。
前夜の雷雨と朝の小雨の後、午後にも雨の可能性が予報されながらも天候は何とか持ちこたえ、ドライコンディションでの予選。気温は18度、路面温度は25、降水確率40%。
フリー走行3回目でハイドロ系トラブルに見舞われストップしたバルテリ・ボッタス(メルセデス)はパワーユニットごと交換して予選に間に合った。使用済みのスペアへの交換であったためペナルティの対象にはならない。
ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)は金曜に新品パワーユニットを投入してストック作りを行なっており、最後尾スタートが決まっている。これに合わせてギヤボックスも新品に交換しており、予選でもQ2以降を本格的に走る予定はない。
そのガスリーから予選Q1の走行が始まり、大半がハイパーソフトタイヤでアタックを開始する中、メルセデスAMG勢はウルトラソフトタイヤを履いてコースインする。
ハイパーソフトのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が1分16秒089でトップに立ち、キミ・ライコネン(フェラーリ)は0.454秒差の2番手、ウルトラソフトのルイス・ハミルトン(メルセデス)はベッテルから0.657秒差の3番手に留まる。
フェラーリ勢は連続アタックを行ない、ベッテルはターン1でロックアップしてコースオフしアタックを断念したが、ライコネンはアタック2周目で0.1秒縮めた。ハミルトンはアタック2周目のターン11でトラフィックに引っかかりピットに戻った。
他社より7分ほど遅れてコースインしたレッドブル勢、ルノー勢は、ダニエル・リカルドが1分15秒866、マックス・フェルスタッペンが1分756を記録してライバルを上回り1-2。
ニコ・ヒュルケンベルグはトップから0.711秒差の6番手、ブレンドン・ハートレー(トロロッソ・ホンダ)もトップから1.231秒差の8番手につける。
フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)はターン11のエイペックスでリヤが流れ、土曜日から導入されたトラックリミットにひっかかり1分17秒488のタイムが抹消された。
メルセデスAMG勢は残り5分と早い段階でハイパーソフトに履き替え、ハミルトンが1分15秒673で2番手、ボッタスはさらに0.093秒縮めてトップに立った。
残り3分でトップ3チーム以外の各車が2回目のアタックに入る。ここではフォース・インディア勢が6番手・7番手に浮上しヒュルケンベルグは9番手、ハートレーは10番手に。
下位のQ1敗退は16番手ロマン・グロージャン(ハース)、17番手ストフェル・バンドーン(マクラーレン)、フリー走行3回目でインタークーラー交換のため走行できなかったケビン・マグヌッセン(ハース)が18番手、19番手・20番手はウイリアムズ勢となった。
決勝のスタートタイヤを左右する予選Q2では、上位勢は6台全車がウルトラソフト、フォース・インディア勢に至ってはQ3進出を嫌ってスーパーソフトタイヤを履いてコースイン。
各車とも決勝のスタートセットとして使うことを念頭にタイヤを痛めないように走り、フェルスタッペンが1分15秒640でトップ、ハミルトンが0.004秒差の2番手、ベッテルは0.075秒差の3番手、リカルドは0.205秒差の4番手、ボッタスが0.283秒差の5番手、ライコネンが0.356秒差の6番手と出来レースの様相を呈しながらQ2通過を決める。
7番手・8番手には0.6秒差ながらハイパーソフトのルノー勢、9番手・10番手には同じくハイパーソフトのザウバー勢。ハートレーは中古のハイパーソフトで1.544秒差の11番手、フォース・インディア勢はその後ろの12番手・13番手に留まった。
残り3分を切ったところで各車が2回目のアタックに向かい、上位勢もQ3に向けてハイパーソフトの感触を確かめる。2回目は各車がハイパーソフトを履き、フォース・インディア勢だけがウルトラソフトを履く。
ここでも7番手・8番手ルノー勢、9番手・10番手ザウバー勢の順位は変わらず、フォース・インディア勢は11番手・13番手でQ3には進まずスタートタイヤの選択権を得た。その中でアロンソは12番手に飛び込む躍進を見せた。
ハートレーはターン12でオーバーシュートしてコースをはみ出し14番手、ガスリーはアタックを行なわず15番手に終わった。
予選Q3では開始直後から各車がハイパーソフトでアタックを開始。3強は新品だがノー勢とザウバー勢は中古タイヤだ。
まずフェルスタッペンが1分14秒785でトップに立ち、ベッテルが0.185秒差の2番手、ハミルトンが0.237秒差の3番手。以下は4番手リカルド、5番手ボッタス、6番手ライコネンと続き、中古タイヤの中で最速は1.874秒遅れの7番手シャルル・ルクレール(ザウバー)。
最後のアタックは全車が新品のハイパーソフトで行なう。上位は各車が自己ベストを更新できない中リカルドが自己ベストを更新して1分14秒759でトップに立ち、大逆転でポールポジションを獲得し雄叫びを上げた。
フェルスタッペンはエンジンブレーキ不調でタイム更新ができず0.026秒差で2番手。21歳27日のフェルスタッペンはベッテルが持っていた史上最年少ポールポジション獲得記録(21歳72日)更新の期待が掛かったが、最後の最後で果たせなかった。
ハミルトンは自己ベストを縮めて0.135秒差の3番手。4番手ベッテル、5番手ボッタス、6番手ライコネンは自己ベストが更新できず。
中団はルノー勢がザウバー勢を上回り、7番手ヒュルケンベルグ、8番手サインツ、9番手ルクレール、10番手エリクソンという最終結果となった。
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