「トルコGPはF1としてふさわしいものではなかった」とラッセル。ベストパフォーマンス発揮が不可能だった週末に苛立ち
ウイリアムズF1のジョージ・ラッセルは、ドライバーたちがマシンの操縦に苦しみ、波乱の展開が続いたF1第14戦トルコGPの週末について、「とてもF1レースと呼べるものではなかった」と語った。
初日金曜日、ごく最近再舗装が行われたばかりのイスタンブール・パークのコースに出た各チームとドライバーは、著しくグリップに欠けるその路面に衝撃を受けた。
ドライコンディションでさえ難しいコースだったが、土曜日の雨で状況が格段に悪化、ウエットコンディションとなった日曜日の決勝レースでも、誰もが苦闘を強いられた。
決勝グリッドに向かう途中でスピンを喫してフロントウイングを破損し、ピットレーンからのスタートとなったラッセルは、その後は変化する路面コンディションに精一杯の対応を続け、最終的に16番手でチェッカーフラッグを通過した。しかし彼にとっても、走りを楽しむというにはほど遠いレースとなったようだ。
「タイヤがうまく機能したかどうかによって、ラップあたり2、3秒の違いが出てしまう。信じられないことだ」とラッセルは語った。
「この週末は、とてもF1レースと呼べるものではなかった。ショーとしてはかなり面白かったはずだ。もし僕が自宅のソファで観戦していたのなら、すごく楽しんだだろうと自信を持って言える」
「誰にとっても運任せの状態だった。僕はウエットコンディションで走るのは大好きだけれど、今回はまったく別物だ」
トルコでF1マシンが貧弱なパフォーマンスしか発揮できなかったのは、イスタンブール・パークの路面のせいであるとラッセルは言う。彼はFP1から決勝レースまで路面は“氷層”のようだったと語っている。
「最大の要因が新しく施された舗装だったことに間違いはない」とラッセルは付け加えた。
「僕が聞いて理解したところによると、ぎりぎりのタイミングで実施しなければならなかったようだ。トルコの主催者、あるいはレースの運営側は、すべてを間に合わせるために本当に良い仕事をした。ただ、天候がひどかったせいで遅れが出た」
「まるで氷層の上を走っているようだった。コースオフして古いコンクリートの上を走ったときのほうが、よっぽどグリップがあったよ」
「ピットレーンのコンクリートは、普通はコースと比べてかなり滑りやすいものなのに、今回は実際のコースよりもずっとグリップが大きかったんだ」
「この状況を楽しめたドライバーなんて、ひとりもいなかったと思う」
日曜日の決勝レースは、間違いなくドライバーたちにとっては相当の苦労を伴ったはずだが、見ているファンにとっては楽しい時間になっただろう。しかし、そうだとしてもラッセルにとっては慰めにはならないようだ。
「混乱や修羅場が見たければ、あるいはドライバーたちがあたふたする様子を見たければ、他のカテゴリーなりスポーツを見ればいい」と、ラッセルは言う。
「F1は、最高のマシン、最高のドライバー、最高のチームが、最高のコースに出ていって戦い、その能力を披露する場だ。でも今回の週末はそうではなかった」
「僕もソファで観戦していれば、絶対に楽しめたはずだ。それでも、どこかの時点でF1が今回の経験から学ぶことはできるはずだ。毎週毎週、今回のようにコースに出て行ってサイコロを転がすようなレースをするつもりなどないからね」
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