マクラーレンF1の熱意に感銘を受けたサインツ。「2019年に向け意欲に満ちている」
初めてマクラーレンF1のファクトリーを訪れたとき、カルロス・サインツJr.は意欲に満ち溢れていた。しかしチームの持つ熱意を感じ取ってからは、彼のやる気はさらに強まったようだ。
ルノーからマクラーレンへの移籍と、それに伴う育成契約先のレッドブルファミリーからの離脱は、サインツJr.に唯一残された選択肢なのだと、多くの人は見ている。
ダニエル・リカルドのルノー移籍や、ピエール・ガスリーのレッドブル・ホンダ昇格により、サインツJr.のための2019年のチャンスは事実上限定された。
しかも、マクラーレンが2018年シーズンを再び期待を下回るパフォーマンスで終えたことや、その不振をチーム自ら抜け出す力があるのか疑問視される現状においては、サインツJr.の将来も不透明だ。だが本人にとってはそうでもないらしい。
「アブダビテストの後、すでに何度かここを訪れているけれど、正直に言ってとても良い気分だよ」と、初めてマクラーレンの公式会見に参加したサインツJr.は述べた。
「会わなければいけない人が、まだたくさんいる。これまでのところ僕は、テスト結果の分析やチームとして来年に向けてできることの見極めに、仕事の比重を置いてきたからね」
「毎日ここへ来てこの建物を見て、扉をくぐるのは、僕にとって特別なことなんだ。光栄に思っている」
「マクラーレンファミリーの一員であることは栄誉だ。でも同時に、ファクトリーには楽天的な雰囲気があり、多くの楽しそうな顔を見ることができる。彼らの誰一人、進み続けること、改善し続けることへの意欲を失っていないんだ」
■「チームスタッフは2019年に向けて意欲に満ちあふれている」とサインツ
過去の数シーズン、離れたところからコース上でのマクラーレンやその期待外れの状況を見てきたサインツJr.は、初めてウォーキングを訪れたとき、このチームに何を望めば良いのか分からなかったと認める。
「自分の頭のどこかで、このチームはもう今シーズンをあきらめて来年に切り替えようとしているんだろう、と思い込んでいた」
「けれど、実際には11月、12月になっても気持ちが完全に充電されたままのチームだと分かったんだ。来シーズンに向けても意欲に満ちあふれているし、その気持ちがすぐにスタッフからスタッフへと広がっていく」
「チームの全員からそれが感じられるし、僕自身にもすごく伝わってきた」
「僕は意欲にあふれ、完全に充電された状態でマクラーレンに来た。そしてみんなのそうした気持ちを感じたとき、ウォーキングで来シーズンのレースが始まるまでにあらゆる領域で確実に仕事をこなしておこうという意識が、それまでにも増して強まったんだ」
マクラーレンとサインツJr.の双方にとって来シーズンどういう成果が出るのかはともかく、サインツJr.は両者が長期間にわたってともに成長していけることを願っている。
「これからの数年間、ここが僕の家だと言えるようにやっていきたい」
「良い結果を出す以外に、唯一それを示せる方法は、マクラーレンブランドやチームにしっかりと関わり、スタッフの全員と仲良くやっていくことだ。これまでの1カ月間、皆が僕を暖かく迎えてくれ、ともに仕事をやってこられたのは、すべてがうまく回っている印だと言える」
「もう僕はここでくつろげている。ドライバーとして参加するときには、それがとても重要な第一歩なんだ。最初に感じる気分というのはいつでもすごく大事で、ここでのそれはとても前向きなものだったよ」
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