【大学受験】公立大、年間生活費は平均137万円…私大より約3割安

リセマム2022年5月20日(金)19時15分

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公立大学協会は2022年5月19日、「公立大学ファクトブック2020」を公開した。公立大学の設置状況や学生数、教職員数、組織、財政、研究等に関する情報について、データをもとに図表で紹介している。

 公立大学ファクトブックは、公立大学の設置状況、財政、組織、学生、研究の状況を図表で紹介したもの。公立大学協会が毎年まとめている。

 公立大学の設置状況によると、2021年度(令和3年度)の公立大学数は、前年度から4校増の98校。設置者別でみると、都道府県立が62大学と全体の63.3%を占め、市立29大学、事務組合立等4大学、府県・市共同立3大学と続いている。

 各公立大学の学部数は、「1学部」が46大学と半数弱が単科大学となっている。この他、「2学部」20大学、「3学部」13大学、「4学部」7大学、「5学部以上」9大学、「大学院大学」3大学。ファクトブックでは「公立大学は、地域の強い要請によって特定分野の人材育成を目的として設置された比較的小規模の大学が多いことが特徴」と解説している。

 学部の系統別設置傾向によると、「看護・保健医療・福祉関連系統」が53学部(25.6%)ともっとも多く、全207学部の4分の1を超えている。この他、「社会科学系統」37学部(17.9%)、「理・工学系統」29学部(14.0%)等。

 博士課程を設置している公立大学は68.4%にあたる67大学。修士課程のみを設置している公立大学は17大学(17.3%)、専門職学位課程のみを設置している大学は2大学(2.0%)。合計で86大学(87.8%)に大学院が設置されている。

 2021年度の公立大学の学生数は、前年度比1,859人増の16万438人。教員数は前年度比248人増の1万4,338人。職員数は前年度比229人増の6,447人。教員1人あたりの学生数は11.2人。ファクトブックでは「9.3人の国立大学とほぼ同水準、19.4人の私立大学に比しておよそ2倍の人員」と説明している。

 設置形態別に教員数(本務者)の女性比率を比較すると、学長20.6%、副学長20.2%、教授21.9%。公立大学は国立や私立と比べて高い割合を示している。准教授や講師、助教、助手を含めた教員(本務者)の合計は29.5%となっている。

 学生年間生活費(支出)は、平均137万2,900円。国立大学の学生より4.1%少なく、私立大学の学生より28.8%少ない。家庭の年間収入別学生数の割合をみると、公立大学の学生は800万円未満の所得区分に集中している。

 2020年度の公立大学の卒業者数(学部のみ)は、前年度比179人増の3万1,055人。進路は、就職者2万3,366人(75.2%)、進学者4,273人(13.8%)等。公立大学卒業生(学部のみ)で就職した者のうち、大学所在地と同一の都道府県への就職率は43.5%であった。

 「公立大学ファクトブック2021」は、公立大学協会のWebサイトから閲覧できる。

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