まるで「地上の天の川」 ボンヤリ光る夜の水底、幻想的な光景を作り出したのは...
どこか浮世離れした水辺の風景が、ツイッターに投稿された。
こちらは、ツイッターユーザーのしんご(@shingo_camera)さんが2022年6月2日にアップした写真。映っているのは薄暗い夜の港町だ。
しかし不思議なのは、手前の岩場近くの水底で、何かがぼんやりと青白く光っていること。
これは一体、なんだろう? しんごさんは写真と共に、こう呟いている。
「伊根の夜にひっそりと輝く夜光虫。
波が打ち寄せるたびに幻想的に光っていました」
光の正体は、夜光虫(夜になると発光するプランクトンの一種)だったのだ。
Jタウンネット記者は7日、写真について撮影者のしんごさんに話を聞いた。
昼間は「赤潮」
しんごさんは写真撮影を趣味とするサラリーマンで、休日には関西を中心に撮り回っているそう。話題になった夜光虫の景色は、1日の深夜、舟屋で有名な京都府与謝郡伊根町で撮影した。
「昼間は『赤潮』と呼ばれる現象を引き起こす夜光虫は、夜になると波などの刺激で青く光ります。例年ですと早ければ4月の中旬〜5月に見られるものですが、あまり水温があがらず、最近になりようやく発生したようです。
なかでも伊根は赤潮が溜まりやすい地形であり、夜に現地に入って何箇所も巡って青く光る場所を探しました」(しんごさん)
しんごさんは、5年ほど前にも伊根で夜光虫を撮影しており、フォトコンテストで入賞した経験もあるとか。今回は当時を超える写真を撮るべく、「今の感性で夜の中に静かに密かに光っているイメージで仕上げました」。
撮影を振り返って、しんごさんは
「ひさびさに伊根で夜光虫を見ましたが、暗闇の中、波で青が広がっていく光景は本当に幻想的で美しいものでした」(しんごさん)
と感想を述べた。さながら天の川のような幻想的な雰囲気を放つ夜光虫に、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。
「夜光虫の青みがめちゃめちゃ綺麗です」
「こんなのが撮りたかった...」
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