違法音楽アプリ"Music FM"、7割が「一度でも使ったことがある」 現役利用者の4割「有料なら使わない」
若者の間で「Music FM」というアプリを使う人が増えている。同サービスはさまざまな音楽を無料でストリーミング、またはダウンロードして聴けるアプリだが、著作権者・制作会社などの許可なく楽曲配信を行っているとして、たびたび違法性が指摘されている。
ナイルは7月9日、Music FMに関する調査結果を発表した。調査は今年6月に実施し、12〜39歳の男女1203人から回答を得た。Music FMを知っている人は57%で、認知度は非常に高い。
年齢別に見ると、「15〜19歳」が77.5%と最も高く、以降「20〜29歳」(56.4%)、「15歳未満」(54.5%)、「30〜39歳」(41.1%)と続く。
使う理由「無料だから」「好きな曲がある」「新曲がすぐ配信される」Music FMを知っている人(686人)に知ったきっかけを聞くと、1位はApp StoreやGoogle Playなどの「アプリストア」(37.2%)。2位は「友達から教えてもらった」(23.2%)、3位は「SNS」(17.6%)と続く。
同アプリについて「現在使っている」という人は41%で、「過去使っていた」は31.8%。一度でも使ったことがある人は72.8%にのぼる。
現在使っている人を年代別に見ると、「15〜19歳」(35.6%)が最も多く、次いで「20〜29歳」(29.9%)、「30〜39歳」(17.8%)、「15歳未満」(16.7%)と続く。
同アプリを使う理由を聞くと、最も多いのが「無料だから」(74.7%)。次いで、「好きな曲があるから」(38.7%)、「新曲がすぐに配信されるから」(32.1%)、「アプリが使いやすいから」(21.6%)、「他のサービスで配信されていない曲があるから」(15%)と続く。
現役利用者の4割「Music FMが有料なら使わない」同アプリを現在使っている人に、同アプリ以外で音楽を聴く方法を聞くと、1位は「YouTubeなどの動画サービス」(64.4%)で、2位「CDなどの音源をスマホに入れて聴く」(32%)を大きく離した。
3位以降「定額音楽配信サービスの無料会員で聴く」(31%)、「定額音楽配信サービスの有料会員で聴く」(23.8%)、「楽曲販売サイトで購入して聴く」(12.8%)と続くが、「Music FM以外で聴かない」という人も8.9%いた。
「Music FMが有料なら使わない」という人は42.3%。払える金額は「101〜500円」(21.4%)、「1〜100円」(20.6%)が多く、「501〜1000円」は11.4%となった。
同アプリや類似アプリがなくなった場合、「代わりのアプリを探す」(55.2%)が最多。次いで「YouTubeなどの動画サービスを使う」(18.5%)となり、「定額音楽配信サービスを使う」(16%)、「CDなどで聴く」(6.4%)、「楽曲販売サイトを利用する」(3.2%)と続く。有料サービスへの移行意思を持つ人は4人に1人程度だ。
調査元は同アプリが幅広い層に利用されており、正規サービスとの併用者もいることから、「正規のサービスも無料プランの提供方法や支払手段を見直すなどすることで、違法性の高いサービスからユーザーを獲得できる余地はあるように思います」とコメントしている。
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