身長届かず、痛恨の0点 スポーツクライミング女子・森秋彩への“壁”に英紙も疑問「ファンは『いじめ』と主張」【パリ五輪】
得意のリードで圧巻のパフォーマンスを見せた森。それだけにボルダーでのゼロ点は痛恨だった。(C)Getty Images
弱冠二十歳の日本人の挑戦に世界が沸いた。
現地時間8月10日に行われたパリ五輪のスポーツクライミング女子複合決勝で、日本の森秋彩(もり・あい)が、135.1点で4位となり、惜しくもメダルを逃した。
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出鼻をくじかれた影響は大きかった。最初の「ボルダー」で、森は第1課題に苦戦。154センチの小柄な身体を目いっぱいに伸ばし、壁を駆け上ったが、ホールドに手が届かず、幾度となく落下。制限時間中にのぼることができず0点に終わった。
第3課題を完登するも全8選手中7位と出遅れた森。得意の「リード」では同種目単体でトップとなる96.1点をたたき出す会心の登りを披露。一気に暫定1位に躍り出たが、ブルック・ラバトゥ(米国)、ジェシカ・ピルツ(オーストリア)、ヤンヤ・ガルンブレト(スロベニア)に抜かれ、無念の4位となった。
リードで圧倒的だった森の結果に懐疑的な意見が集中したのが、やはりボルダーだった。課題として用意された複数の壁を制限時間内に登り得点を競う種目なのだが、最初のホールドが、彼女では届かない位置に設定されていたのだ。
決勝に進んだ8人で最も身長が低い森にとって身体的ハンデではある。しかし、本人が少し首をひねるようなしぐさを見せた設定に、目の当たりにした海外でも疑問の声が噴出した。英紙『Daily Mail』は「日本のクライミングスターであるモリが壁まで届かず、競技開始すらできず。ファンは『いじめ』を受けたと主張」と銘打ったリポートを掲載。その中で苦心した第1課題のシーンを次のように描写している。
「日本クライミング界の若きスターであるモリは、第1課題で15メートルの壁に登るのに苦戦。苦い思いとともに競技をスタートさせることになった。必死に走って、幾度となくジャンプしたが、ホールドに手をかけることもできず。最初の演技では残念ながら0点しか取れなかった。ゆえにルートセッターに失望の声は集まった」
同紙は国内のXで「これはいじめの典型的な例だ」「本当に腹立たしい」「モリは才能あるクライマーだが、この設定ではできることは少ない」という意見が相次いだことを指摘。その上で「壁の高さはあまりに残念でならなかった」と論じている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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