「悪運が強い」「失笑」意味間違いが浸透…国語世論調査
リセマム2024年9月19日(木)13時45分
文化庁は2024年9月17日、2023年度「国語に関する世論調査」の結果を公表。「悲喜こもごも」「悪運が強い」「煮え湯を飲まされる」「うがった見方をする」「失笑する」の5つの意味の理解については、「煮え湯を飲まされる」以外の4語で本来とは異なる意味が浸透していることが明らかとなった。
「国語に関する世論調査」は、日本人の国語に関する意識や理解の現状を国語施策の参考とするため、文化庁が1995年度から毎年実施している調査。2023年度は、2024年1月16日~3月13日の期間、全国16歳以上の個人を対象に郵送法調査を実施し、3,559人から回答を得た。
国語への関心があるのは、10代が67.5%、20代が74.4%と、ほかの年齢層よりやや低いものの、30代~60代で8割を超え、平均80.9%にのぼった。過去の調査結果と比較すると、2000年(平成12年)73.2%、2018年(平成30年)76.4%、2023年(令和5年)80.9%とやや増加傾向にあることがわかった。
関心のある分野は、「日常の言葉や話し方」が80.7%と圧倒的に高く、ついで、「敬語の使い方」48.9%、「文字や表記の仕方あるいは文章の書き方」42.4%。このうち「敬語の使い方」に関心があるのは、20代がもっとも高く61.5%にのぼった。
言葉遣いに対する印象についての調査では、「がっつり食べよう」「まったりする」「ふわっとした目標」「さくっと終わらせる」「ごりごりの車好き」「もふもふしている」「きゅんきゅんする」の7つの擬態語を調査。このうち半数を超える人が「使うことがある」と回答したのは、「さくっ」「もふもふ」「まったり」の3語。「ごりごり」の使用はもっとも低く、2割にとどまった。
慣用句等の理解についての調査では、辞書等でおもに本来の言い方とされる「間髪を入れず」「綺羅星のごとく」「好事魔多し」の3つを調査。その結果、「間髪を入れず」以外の2つの言葉で、区切る言い方「綺羅、星のごとく」「好事、魔、多し」が浸透し、多く選択される結果となった。
また、「悲喜こもごも」「悪運が強い」「煮え湯を飲まされる」「うがった見方をする」「失笑する」の5つの語句の意味の理解を尋ねた設問では、「悲喜こもごも」「悪運が強い」「うがった見方をする」「失笑する」の4語で、辞書等で本来の意味とされてきたものとは異なる方が多く選択されるという結果となった。
本来と異なる意味の選択割合がもっとも多かったのは「悪運が強い」で、67.2%が「悪い状況になっても、うまく助かるようす」と回答。本来は「悪い行いをしたのに、報いを受けずにいるようす」という意味。また、「失笑する」も67.0%が「笑いも出ないくらいあきれる」と回答しているが、本来は「こらえ切れず吹き出して笑う」という意味になる。
このほか、ローマ字の表記や電子書籍の利用、英語の国際語化などの調査を実施。調査結果の全文は、文化庁のWebサイトで公開している。
「国語に関する世論調査」は、日本人の国語に関する意識や理解の現状を国語施策の参考とするため、文化庁が1995年度から毎年実施している調査。2023年度は、2024年1月16日~3月13日の期間、全国16歳以上の個人を対象に郵送法調査を実施し、3,559人から回答を得た。
国語への関心があるのは、10代が67.5%、20代が74.4%と、ほかの年齢層よりやや低いものの、30代~60代で8割を超え、平均80.9%にのぼった。過去の調査結果と比較すると、2000年(平成12年)73.2%、2018年(平成30年)76.4%、2023年(令和5年)80.9%とやや増加傾向にあることがわかった。
関心のある分野は、「日常の言葉や話し方」が80.7%と圧倒的に高く、ついで、「敬語の使い方」48.9%、「文字や表記の仕方あるいは文章の書き方」42.4%。このうち「敬語の使い方」に関心があるのは、20代がもっとも高く61.5%にのぼった。
言葉遣いに対する印象についての調査では、「がっつり食べよう」「まったりする」「ふわっとした目標」「さくっと終わらせる」「ごりごりの車好き」「もふもふしている」「きゅんきゅんする」の7つの擬態語を調査。このうち半数を超える人が「使うことがある」と回答したのは、「さくっ」「もふもふ」「まったり」の3語。「ごりごり」の使用はもっとも低く、2割にとどまった。
慣用句等の理解についての調査では、辞書等でおもに本来の言い方とされる「間髪を入れず」「綺羅星のごとく」「好事魔多し」の3つを調査。その結果、「間髪を入れず」以外の2つの言葉で、区切る言い方「綺羅、星のごとく」「好事、魔、多し」が浸透し、多く選択される結果となった。
また、「悲喜こもごも」「悪運が強い」「煮え湯を飲まされる」「うがった見方をする」「失笑する」の5つの語句の意味の理解を尋ねた設問では、「悲喜こもごも」「悪運が強い」「うがった見方をする」「失笑する」の4語で、辞書等で本来の意味とされてきたものとは異なる方が多く選択されるという結果となった。
本来と異なる意味の選択割合がもっとも多かったのは「悪運が強い」で、67.2%が「悪い状況になっても、うまく助かるようす」と回答。本来は「悪い行いをしたのに、報いを受けずにいるようす」という意味。また、「失笑する」も67.0%が「笑いも出ないくらいあきれる」と回答しているが、本来は「こらえ切れず吹き出して笑う」という意味になる。
このほか、ローマ字の表記や電子書籍の利用、英語の国際語化などの調査を実施。調査結果の全文は、文化庁のWebサイトで公開している。
Copyright (c) 2024 IID, Inc. All rights reserved.
「国語」をもっと詳しく
「国語」のニュース
-
【光村の辞典がデジタル化!—デジタル小学新国語辞典・漢字辞典 今ならまるごと体験できます】5月28日9時30分
-
【2025年2月実施】【回答者数22,021名】「外国語学習」に関するアンケート調査結果5月26日13時18分
-
「SynClub」多言語対応で広がる楽しみ方!AIキャラと「外国語で遊ぶ」新体験〜言語学習AIキャラのシェアキャンペーンを開催〜5月26日13時18分
-
王立プノンペン大学・外国語研究所(IFL)エリアに丸亀製麺の5店舗目をオープン5月24日12時47分
-
神戸市外国語大学の留学生や大学生と英語で楽しく話す国際交流イベント「CITIZENS CHAT CAFE」の参加者募集5月22日17時47分
-
会話に役にたつ「韓国のことわざと四字熟語」韓国語中上級学習者向け、動画5種類販売開始5月22日10時47分
-
【わが子の学力アップ】わずか12点差で東大不合格…「国語だけ」で落ちた僕に父親がかけた“意外すぎる2つの言葉”5月22日6時50分
-
徹底的に「国語」を鍛えて完全独学で東大合格!驚異のメソッドを初公開『成績アップは「国語」で決まる!』 5月21日発売5月21日11時48分
-
東京外国語大学出版会附属図書館企画 出版記念「日本が『ラテンアメリカ化』する前に私たちにできること」展 開催のお知らせ5月21日10時47分
-
【なんでそうなる!?】東大法学部マッキンゼーのエリートが“国語専門塾”を始めた理由5月20日6時50分