妊娠前後の振舞い次第?高血圧対策も始めが肝心
赤ちゃんの健康は育てる側の振舞いに懸かっています。産まれる前から我が子の健康的な将来をアシストしているのです。
妊娠中の母親が注意する生活習慣は、喫煙(受動喫煙によって低体重児が生まれる可能性)や飲酒(胎児性アルコール症候群の発症リスク)だけでなく、日常の食生活のバランスや適度な運動も含まれます。
健康日本21(二次)が掲げる、国民の健康への対策と同じです。
自分にとって良かれと思っていても、胎児への影響が心配されるケースが多い。さらに生まれたあとの赤ちゃんの将来に対しても意識する必要があります。
妊婦さんも女性なので、どうしても痩身に対して気になる方もいらっしゃるでしょう。私の妻は親戚縁者から「あなたは二人分の栄養を摂らないといけないから、しっかりと食べなきゃいけないよ。」と言われ、結構ふくよかになったのを憶えています。だけど闇雲に食べるのは妊娠糖尿病のリスクをはらんでいるので、栄養バランスと適度な運動、そして体格の維持が必要になります。
この度厚生労働省は妊婦の体重増加量の目安を、今までよりも高く設定する方針に変更します。
【BMI;体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)】
BMI 18.5未満(やせ型)の妊婦;旧目安 9〜12kg → 新目安 12〜15kg
BMI 18.5〜25(普通)の妊婦;旧目安 7〜12kg → 新目安10〜13kg
BMI 25〜30未満の妊婦;旧目安 上限5kgで個別対応 → 新目安7〜10kg
この目安の引き上げの背景には、出生数が減少の一途を辿っている現実があります。妊婦の体重の増え方が少ないことで出生後の赤ちゃんの発育に影響して、糖尿病や高血圧になるリスクが懸念されるという研究結果もあるという。(※1)
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糖尿病や高血圧と聞けば、中高年層の生活習慣病と思いがち。高血圧になってしまってから血圧を下げる努力してもコントロールし難いものです。塩分控えめの食事や運動を継続するなどの習慣を、急いで身に付けることはなかなかうまく行きませんよね。結局病院に掛かり、薬に頼る生活などしたくはないです。
そこで若年期の内から血圧に注意することが勧められています。将来高血圧の仲間になってしまうのを防ぐための上限を120mmHgとして若年性高血圧を予防する。そして中高年期の高血圧症になるリスクを下げるのです。(※2)
妊娠する前からも、胎児の神経障害などを防ぐために葉酸,鉄分,カルシウムなどの栄養素を摂取することが重要なのです。(※3)
話しは少し外れますが、文科省が改訂した日本食品成分標準表で表示された「ひじき」100gに含まれる鉄分が9分の1に減ったのです。調理器具(鉄製かステンレス製)の違いよりも産地によって含有量が桁違いらしい。(※4)鉄分は血液中(赤血球)のヘモグロビンの成分を担っており、女性にとっては特に大切な栄養素ですよね。適度な鉄分摂取に影響しなければよいのですが・・・。
日本に限らず国際社会に於いても少子化の問題は深刻です。中国は2015年に一人っ子政策を無くして、2人まで子供を持つことを許可しました。更に現在は育児制限の完全撤廃も検討しています。
保育スタッフに守られながら保育園の近くを歩く幼児たちの行列や、登下校中の小中学生。自転車をかっ飛ばして通学を急ぐ高校生たちの様子を見るにつけ、心身共に元気に成長して欲しいと思うのです。将来の日本を背負う貴重な存在です。年を取ったせいなのか?私もこの子らに対して、沸々と慈しみの気持ちが湧いてくるようになりました。
【出典】
(※1)2021年3月4日 読売新聞 社会面
(※2)尾崎 聡 著 サイレントキラー 血圧が120を超えたら読む本
(※3)健検公式テキスト 増補改訂版 妊娠・出産(1)
(※4)2021年2月27日 読売オンライン 編集委員の目
[文:健康わくわくサイト]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸
幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 〜 免疫検査を通しての患者様への想い 〜 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。
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