「サービス残業をしろ!」「私を誰だと思ってるの?」ブラック施設長に苦しんだ介護職の派遣女性
介護職の50代女性から、とあるグループホームに派遣されたときの経験談が寄せられた。その施設長は「介護職員の講師や試験官をするほど有名な方」と聞いていたというが、そこでは壮絶なパワハラが待ち受けていた。(文:林加奈)
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「派遣はここの人たちの倍のお給料を払っているから倍働くのが当たり前!」施設長に挨拶に行くとき、先輩社員から耳を疑う指示があったという。
「『施設長の前では自分に話していなくても施設長から目をそらしてはいけない!施設長の言葉には、はい!そうですね!すみません!だけで決して逆らってはいけない。じゃないとほかの職員にもとばっちりが行くから』と。自衛隊かよ!と思いました」
また、派遣社員として勤務していた女性は職場から「残業代は支払いません」ときっぱり宣言されたので、残業はせず夜勤者に洗濯物をお願いして帰宅したことがあった。すると翌朝、タイムカードを打刻してあいさつした瞬間「昨日は仕事を残して帰ったそうだね!サービス残業をしろ!」と言われたという。そればかりか
「『派遣はここの人たちの倍のお給料を支払っているの!だからここの人たちの倍働くのが当たり前なの!わかってるの?』と利用者様がおられるホールまで来て怒鳴り去っていきました」
と振り返る。「他の職員より多く給料を支払っているからサービス残業して当然」という理論は理解に苦しむ。
「介護職員の地位を上げたい」が口癖の施設長に対し「あなたが地位を下げてますよ」女性は施設長と交わした数々のやり取りを日記に残していた。
「この施設長は口癖のように『私は介護職員の地位を上げたいよ!』ですが、私はあなたが介護職員の地位を下げてますよ!人のご心配より人手不足のご自分のグルホの心配をされた方が……と言いたい」
施設長のパワハラ被害に遭った女性は派遣会社と相談し、できるだけ早くやめさせてほしい旨を伝えた。施設長からは
「あなたねぇ、他のところに行ったらここの話をするでしょう?あなたも介護の経験は長いと思うけど、私を誰だと思ってるの?私の方が有名なの!あなたが何を言ったところで、誰も信用しないわよ」
と怒鳴られたという。しかし、次の派遣先の面接に行った際、「良かったわね〜、早くやめさせてもらって〜。この業界ではあの人は有名よ〜」と言われた。信用されないどころか、むしろ心配された女性。退職は賢明な判断だったようだ。
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