「若手のモチベーション低下も」 SBオフの大型補強が球界OBから疑問視される「理由」とは
2023年1月5日(木)11時39分 ココカラネクスト
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2年連続V逸しているソフトバンクがオフの補強を精力的に進めている。
FA組ではパ・リーグ5球団で争奪戦となった日本ハムの近藤健介外野手(29)を7年総額50億円のビッグマネーで獲得したことも話題をさらったが、ほかにもDeNAから嶺井博希捕手、外国人選手ではウィリアムズ・アストゥディーヨ内野手(前マーリンズ=31)、前ロッテのオスナ、前ロッテのガンケルも獲得と3年ぶりのV奪回に向けあくなき姿勢を示し続けている。
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一方でこの大型補強を懸念する声も球界からは上がっている。
現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、日本代表コーチも務めた野球解説者の高木豊氏が4日までに更新した自身のYouTubeチャンネルで今季の各球団の展望予想をテーマに語った。
その中でソフトバンクのオフの補強に関して高木氏はあらゆる部門で精力的に動いているとしながら「巨人の発想に近いようなことをやり始めているよね」と指摘。その上で「チームが危険な状態」「若手のモチベーションがなくなる」と警鐘を鳴らす場面も。
ソフトバンクは育成を旗頭に掲げ、今季からは4軍もスタートするが、「そこ(の成長)を待って(選手の)モチベーションを上げていかないといけないのじゃないか」とした。
元々、ソフトバンクといえば育成出身の千賀、甲斐などがレギュラーとして活躍。「育成のホークス」として育成手腕の確かさも知られているが、ここにきてなりふり構わぬ大型補強が進められていることで、球団の方針、構想にひずみが生まれているのではないかと高木氏は指摘する。
その上でこのような「つぎはぎだらけの補強」で選手のモチベーションが低下し、育成が置き去りになるようであれば、「福岡のファンがこれを許すかどうかだよ」と地元の反応も気になるとした。
ソフトバンクでは今季から4軍制をしく理由として「さらなる若手選手育成とチーム戦力強化」を掲げている。
果たして今後のソフトバンクでも「育成の星」は出てくるのか。巨大戦力の舵取りの行方に今季は注目が集まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]