ソフトバンク 有原獲得でささやかれる「副作用」 異次元補強の裏で「育成の看板」に暗雲も

2023年1月6日(金)11時52分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 まだ終わりではなかった。ソフトバンクが米大リーグ・レンジャーズ傘下3AラウンドロックからFAとなった有原航平投手(30)を獲得することが分かった。

 有原は14年ドラフト1位で日本ハムに入団。最多勝のタイトルを獲得するなど、6年間で60勝をあげた後に20年にポスティングシステムでレンジャーズに移籍。メジャーでは故障も響き、目立った実績は上げられなかった。

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 一方、今オフ、ソフトバンクは超大型補強を続けてきた。まずFAではパ・リーグ5球団の争奪戦となった近藤健介外野手を日本ハムから獲得、DeNAから嶺井博希捕手も獲得している。

 外国人選手では、前ロッテのロベルト・オスナ投手、前阪神のジョー・ガンケル投手、新外国人選手としてウィリアムズ・アストゥディーヨ内野手(前マーリンズ=31)も獲得と3年ぶりのV奪回へ貪欲な姿勢を示している。

 一方、超大型補強で「副作用」を心配する声もある。今季からは4軍を創設。「育成のソフトバンク」として確かな育成手腕でこれまでも、千賀や甲斐など育成選手からレギュラークラスの選手を発掘、育ててきたが、ここまで巨大補強を行ったとなると「なかなかチャンスも与えられず、下にいる若手選手のモチベーション低下につながるのではないか」(球界関係者)という声だ。

 またかつての巨人を彷彿とさせる、大規模な根こそぎ補強にはファンからとまどいの声も出ている。これまでは地域密着を掲げ、育成を主体にチーム強化を図ってきただけに、ネット上には「もう福岡(ドーム)には足を運ばない」と反発の声も散見される。

 また、ここまでの巨大補強をしたことでチームにかかるプレッシャーも半端ないものとなる。すでに5日に行われた球団の仕事始めでは王球団会長が「今年は10ゲームぐらい離してゴールするんだという強い気持ちを持って戦いたい」と現場に大号令をかけ、これを受け藤本監督も「すごくプレッシャーはある。これだけ会社がやってくれているんだから絶対に勝たないといけない。そういうプレッシャーはある」と認める。

 今や常勝軍団となったソフトバンクに3年連続V逸は許されない。昨季、優勝マジックを1としながら、シーズン最終戦で涙を飲んだ屈辱を巨大補強で晴らせるか。首脳陣の舵取り含め、注目のシーズンとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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