トヨタGRのモラエス、初ステージウイン。サインツに代わりアル・ラジが総合首位に【ダカールラリー】

2024年1月9日(火)10時39分 AUTOSPORT web

 1月8日、W2RC世界ラリーレイド選手権第1戦『ダカールラリー2024』のステージ3が行われ、TOYOTA GAZOO Racingのルーカス・モラエス(トヨタGRダカールハイラックス・エボT1U)が自身初のステージ優勝を飾った。総合首位には、同ステージで3番手タイムを記録したオーバードライブ・レーシングのヤジード・アル・ラジ(トヨタ・ハイラックス・オーバードライブ)が浮上している。


 初日から険しい戦いが繰り広げられながらも、まだまだ先は長いダカールラリーは3日目を迎えた。舞台となるサウジアラビアの中央部アル・ダワディミから、東南へアル・サラミヤに向かうデイ3は、438kmのスペシャルステージを含む733kmで争われた。


 ダート区間が多くを占めた3日目をいち早く駆け抜けたのは、ダカールラリー2023で頭角を現し、トヨタワークスチームに抜擢されたモラエスだ。440km弱のスペシャルステージのうち、およそ半分の距離となる201km地点を4番手タイムで通過したモラエスは、後半にかけてペースアップ。この日唯一ともいえる砂漠〜砂丘区間に入るとペースをさらに上げ、4時間14分51秒のトップタイムでステージ3を走破した。


 モラエスは「ナビゲーションが非常に難しく、信じられないようなステージだったが、アルマンド(・モンレオン/コドライバー)はすべてにおいて的確だった。僕たちは良いペースで走ることができ、パンクもしなかった。セス(・キンテロ/トヨタGR216号車)を助けるために立ち止まり、彼も完走できるようにスペアホイールを彼に渡した。今日は完璧な一日だったよ」と、自身初のステージウインを振り返った。


 9秒差の2番手には、プロローグランを制したチーム・アウディスポーツのマティアス・エクストローム(アウディRS Q e-tron E2)が入り、3番手は1分後方に続いたアル・ラジとなった。


 モラエスと同じく砂漠〜砂丘区間でペースを上げ、352km地点でモラエスを4秒リードする走りを見せたのは、前年覇者でナッサー・レーシングのナッサー・アル-アティヤ(プロドライブ・ハンター)だった。前年王者がステージ3を制覇するかと目されたが、ゴール目前で左リヤタイヤにトラブルが発生。この日3度めのパンクによってペースダウンを強いられたアル-アティヤは4時間16分24秒でフィニッシュし、ステージ4番手となっている。






 優勝候補と目されるバーレーン・レイド・エクストリームのセバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンター)も、鋭い石にタイヤを裂かれて23分を失った。前日の好走から一転、ステージ23番手/総合9番手に沈む結果となった。


 ステージ3番手タイムを記録し総合首位に浮上したアル・ラジに続くのは、チーム・アウディスポーツのカルロス・サインツ(アウディRS Q e-tron E2)。トップを29秒差で追いかけるベテランの後方にはチームメイトのエクストロームがつけている。両者のタイムギャップは7分57秒差だ。


 二輪部門はステージ終了後、上位勢に30km/h制限区間での速度超過によるタイムペナルティが出される展開に。暫定トップタイムを記録していたモンスターエナジー・ホンダ・チームのパブロ・キンタニラ(ホンダCRF450ラリー)に6分、2番手タイムで続いたヒーロー・モータースポーツ・チーム・ラリーのジョアン・バレーダ(ヒーロー450ラリー)に12分が追加となり、最終的には昨年の覇者であるレッドブル・KTMファクトリー・レーシングのケビン・ベナビデス(KTM450ラリー・ファクトリー)がステージウインを飾ることとなった。


 その後ろには、ホンダCRF450ラリーで参戦するモンスターエナジー・ホンダ・チームのリッキー・ブラベックが2番手、3番手にはエイドリアン・ヴァン・ベバレンが続いている。部門総合順位では、ステージ1から首位に立つヒーロー・モータースポーツ・チーム・ラリーのロス・ブランチ(ヒーロー450ラリー)が依然リード。総合2番手には、モンスターエナジー・ホンダ・チームのホセ・イグナシオ・コルネホ(ホンダCRF 450ラリー)が4分11秒差で続く。総合3番手には、コルネホとチームメイトのブラベックが続き、ホンダ勢が虎視眈々と総合首位の座を狙う展開だ。


 日本勢は、日野600シリーズでトラック部門に挑む菅原照仁(日野チームスガワラ)がステージ16番手タイムを記録し、部門総合順位は前日の11番手から10番手にポジションアップ。トヨタ・ランドクルーザーGRスポーツで市販車部門に参戦するチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、ロナルド・バソが6時間0分23秒で走破し、ステージ2をクラストップとなった三浦昂が1分34秒差の2番手となった。部門総合順位では三浦が首位、バソが2番手でワン・ツーとなっている。


 競技4日目、1月9日(火)に実施されるステージ4は、アル・サラミヤからさらに東のアル・ホフフへ移動する631km、そのうち299kmのスペシャルステージで争われる。

ナッサー・アル-アティヤ(プロドライブ・ハンター) ダカールラリー2024



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