【きさらぎ賞】吉村 6度目の挑戦で重賞初制覇へ!ランスオブカオス騎乗「距離がポイント」
2025年2月7日(金)5時18分 スポーツニッポン
京都のきさらぎ賞ではデビュー2年目の吉村誠之助(19=清水久)がG1・3着馬ランスオブカオスで重賞初制覇を狙う。
ルーキーイヤーに33勝を挙げ、新人騎手特別賞を受賞した吉村は昨年12月、朝日杯FSでランスオブカオスとコンビを組み、G1初騎乗ながら3着と健闘。デビューから手綱を取り続ける相棒と、クラシックの登竜門・きさらぎ賞に挑む。
「平常心で臨みたい」と意気込んだ大舞台。初めて馬上で浴びたG1ファンファーレや観衆の熱気を肌で感じ、「緊張感がありながら楽しめた」と振り返る。スローの前残りの流れに泣いたが、中団から鋭く伸びて見せ場十分。9番人気ながら馬券圏内に導いた。「馬が落ち着いていて雰囲気が良かった。ゲートを五分に出て折り合いもついたし、最後はひと脚を使った。内容は悪くなかったと思う」。新人らしからぬ落ち着いた手綱さばきで魅せた。
新馬戦から7→8→9Fと1Fずつ距離を延長。G13着の能力は疑いようがないが、鞍上は「追い切りで動ける範囲が広がったことで行きっぷりも良くなった。そこ(距離)がポイントになりますね」と折り合いを好走の鍵に挙げた。
吉村自身は6度目のJRA重賞挑戦。「重賞であってもレースに臨む気持ちは変わらない」と頼もしい。勝負の2年目を迎え、「数を多く乗せてもらっているので成長しなければならない。一頭一頭、正しいアプローチ、適切な対応をできるように心がけています」。
思い返せば、メインレースで初勝利を挙げる離れ業をやってのけた規格外の若武者。活躍目立つ競馬学校40期生の重賞V一番乗りはこの男かもしれない。
◇吉村 誠之助(よしむら・せいのすけ)2006年(平18)1月4日生まれ、兵庫県出身の19歳。兵庫のトップジョッキーである父・智洋に憧れ、騎手を志す。栗東・清水久厩舎所属で昨年3月2日にデビューし、同24日の阪神11Rボルザコフスキーで初勝利。JRA通算639戦39勝。目標とする騎手は松山。1メートル63、48キロ。血液型O。