カナダ女子代表がストライキ…今月22日になでしこジャパンと対戦予定
2023年2月11日（土）11時8分 サッカーキング
カナダ女子代表 [写真]＝Getty Images
カナダ女子代表の選手たちは、カナダサッカー選手協会を通じて、10日に声明を発表。FIFA女子ワールドカップ2023オーストラリア＆ニュージーランドの開幕まで半年を切っているにも関わらず、女子サッカーに対して十分な予算が割り当てられていないと主張した。
声明によると、女子サッカーは1年以上カナダサッカー協会と「辛抱強く交渉してきた」にも関わらず、2023年の代表チームのプログラムが大幅に削減されたという。トレーニングキャンプの日数、キャンプの全日程、キャンプに招待される選手やスタッフの数が削減され、代表ユースチームの活動縮小も余儀なくされているようだ。
「2022年、男子W杯に向けた準備に隙がないよう、男子代表チームには多額の資金とリソースが注ぎ込まれました。（女子）W杯が近づいた今、女子代表の選手たちは、同じようなサポートなしに、世界レベルのパフォーマンスをするための準備をするように、つまり、より少ないものでやりくりするように言われているのです。これは、特にチームにとって最も重要な時期に、選手たちの肩にかかる負担として受け入れがたいものです」
FIFAランキング6位のカナダ女子代表は、今月16日からアメリカで行われる2023 SheBelieves Cupに参加。22日（日本時間23日）には日本女子代表（なでしこジャパン）との対戦を予定している。しかし、キャンプ地のオーランドで『TSN』の取材に応じたキャプテンのクリスティン・シンクレアは、「チームとして、ストライキを行うことに決めました。この瞬間から、この問題が解決するまで、カナダサッカー協会の活動には一切参加しません」と宣言した。
また、男子代表チームが、女子代表チームの行動を「全面的に支持する」声明を発表。男子も同様にカナダサッカー協会と労働条件で揉めており、昨年6月に予定されていた国際親善試合のパナマ代表戦直前にはストライキを起こしていた。
「選手協会は、スポンサーなどから毎年受け取るべき数百万ドルに何が起きたのか説明することを要求していますが、カナダサッカー協会は選手協会が財務記録にアクセスすることを一貫して拒否、または露骨に無視しています。カナダサッカーは、両代表チームとこの問題を議論することなく、両プログラム、および関連する代表ユースチームの予算を大幅に削減することを決定しました。カナダサッカー協会がどのように資金を配分し、使用しているかは不明であり、秘密にされています」
「カナダサッカー協会は、女子代表チームの選手たちが2023年の女子W杯に備えるために必要な労働条件と試合を提供するための資金がないとしていることを知っています。これは言語道断であり、即時かつ緊急の対応を求めています。このような事態は、このスポーツに対する国内外の興奮とサポートが最高潮に達しているときに起こりました。オリンピックの覇者である女子代表チームは2023年の女子W杯に向けて準備を進めており、カナダは2026年の男子W杯の共同開催に向けて準備を進めているところです。カナダでサッカーを成長させる一世一代の機会にも関わらず、現在のカナダサッカーの指導者はその機会を危険にさらしています。カナダサッカーの現指導部が選手たちの要求と懸念に応えるために早急に行動を起こそうとしない場合、スポーツ大臣のパスカル・セント・オンジュが介入して彼らを排除し、新しいカナダサッカー指導者を指名して、連邦政府の資金援助により、その使命の目的とすべての法的要件を遵守するよう義務づけることを求めます」
カナダサッカー協会は男女チームの声明を受け、次のような声明を発表。女子チームの待遇改善に向けて具体的に動いていることをアピールしている。
「カナダサッカーには、女子サッカーを支援してきた実績があります。女子代表チームの報酬の公平性は、現在進行中の選手交渉の中核を成しています。カナダサッカーは、それなしにはいかなる取引にも応じません」
「そのため、女子代表チームの選手とその顧問弁護士との数カ月にわたる交渉の後、カナダサッカーはすでに相互に合意した遡及支給を発行しています。また、カタールでの男子代表チームに認められたプログラムを、2023年のオーストラリアとニュージーランドでのFIFAW杯で女子代表チームにも再現することを、先に女子代表チームに伝えています」
「しかし、まだまだやるべきことはあります。この重要な活動を継続するためには、責任を持って将来計画を立てるための団体協約を締結する必要があります。私たちは、数カ月前に代表チームとその顧問弁護士に対して、株式に基づく提案を行いましたが、その提案の条件について、まだ明確な返答を待っているところです」
「カナダサッカーと我々の法律顧問は、先週の日曜日（5日）に合意したように、明日（11日）の朝、オーランドで女子代表チームと会い、話し合いを続ける予定です。私たちは、両代表チームとカナダのサッカーのために、この問題を解決したいのです」
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