中国での親善試合中止に困惑 余波広まるメッシの欠場騒動に英メディアも愕然「平手打ちをされたような状況に」
2024年2月14日(水)6時0分 ココカラネクスト

神戸との試合で華麗なボールさばきを披露したメッシ。しかし、このパフォーマンスは香港や中国の人々の反感を買った。(C)Getty Images
たった1試合、されど1試合。米メジャーリーグサッカー(MLS)のインテル・マイアミに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシを巡る騒動の波紋は収まりそうにない。
事の発端は、親善試合の欠場だった。
【動画】メッシ欠場にブチギレ! 特別ポスターを破壊する香港ファンをチェック
プレシーズンを利用したアジアツアーを行っていたインテル・マイアミは今月4日に香港での同国リーグ選抜との親善試合を実施。しかし、メッシは「内転筋の違和感」を理由に試合を欠場した。
この時点でアルゼンチン代表FWに対する批判は強まっていたのだが、ハレーションがより広まったのは、3日後だった。7日に東京で行われたヴィッセル神戸との親善試合でメッシは60分から出場。華麗なボールさばきを見せ、怪我の影響を感じさせなかった。
これに香港のメディアやファンの怒りは爆発。政府が異例の失望を表明し、興行主催者に対するチケット代の半額返金となる騒動に発展。さらに中国では今年3月に杭州と北京予定されていたアルゼンチン代表戦(ナイジェリアとコートジボワール)が急遽中止になるなど波紋が拡大し続けている。
もっとも、欠場も致し方ない面はある。というのも、インテル・マイアミは1月29日にサウジアラビア1部アルヒラル戦、今月1日の同アルナスル戦と香港での試合までに連戦を繰り返しており、さしものメッシでも休養が必要な状況だった。
ゆえに「二度と来るな」とも批判する中国での反発には、戸惑いの声も広まっている。英紙『Daily Mail』は「ワールドカップ優勝した世界王者が『敬意の欠如』を理由に非難をされた」と一連の騒動を報道。「メッシは負傷のために休養を取っただけで政府からも非難され、ついには代表戦のキャンセルもされた」と伝えた。
また、英スポーツ専門ラジオ局『talk SPORT』は、中国での親善試合2試合の中止に対するアルゼンチン・サッカー協会関係者のコメントをふまえて「デリケートな問題だ」と紹介。そのうえで「残念ながら怪我は美しい試合の一部だが、彼らは平手打ちをされたような状況になっている」とまとめている。
親善試合だとしても休みを許されない。これこそ世界的スターの辛いところなのかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]