「世界ランクを上げられるように」 原英莉花がタイで迎える“勝負のシーズン”開幕戦 

2024年2月20日(火)7時30分 ALBA Net

原英莉花が2024年の初戦を迎える(撮影:福田文平)

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<ホンダLPGAタイランド 事前情報◇19日◇サイアムCCパタヤオールドC(タイ)◇6576ヤード・パー72>

タイで今季の初戦を戦う原英莉花は、“未来に向けた”オフ、そしてこのシーズン初戦となる4日間を過ごしていく。


「(主催者)推薦をいただけるのはうれしいことだし、感謝の気持ちでいっぱい。しっかり結果を出していきたい」。来週には沖縄で国内ツアー開幕戦を迎えるが、その直前に臨む戦いは決して“準備運動”ではなく、“成績”を追い求めるものになる。「世界ランキングを上げられるように」。そこがターゲットだ。

原の現在の世界ランキングは93位だが、その上昇は大きな意味を持つ。今年の再挑戦を明言している米国ツアー予選会の突破の近道になるというのも、そのひとつ。この予選会では、規定されたタイミングで世界ランク75位以内にいることで最終からの出場が可能となる。昨年は2次から挑戦し、そこでスコア誤記による失格というまさかの結果を迎えたが、大きな負担を減らすためにも“ボーダーライン”は突破しておきたい。

さらには世界ランキングで上位にいることで得られる海外メジャー出場権もターゲット。「(シーズンの)前半戦が大事になるけど、いつもいいスタートが切れないので引き締めていきたいですね」。“勝負の年”ともいえる一年になるだけに、なおさらスタートダッシュが重要になる。

そんなシーズンに向けてのオフを過ごしてきたが、原自身は「あまり昨年との変化は作れなかった」と振り返る。だが、それもしっかりとした狙いがあってのこと。もともとは「スイング改革」や「飛距離アップ」を目指したというが、そこから路線を変え“下地作り”に励むことにした、というのがこの冬だ。

「たくさんトレーニングをして…って考えていたけど、体とのギャップがあった。なので、コツコツと小さい筋肉をつけて、ケガをしないような体作りにフォーカスして取り組みました」。長年、腰痛に苦しめられ、昨年は腰のヘルニア手術で一時ツアーも離れるなど故障のつらさはよく知っている。それを予防できる体作りというのが、今年のテーマにあった。

シーズン中もその“コツコツ”は継続するつもり。「1年後、2年後にいい体で飛距離アップなどを目指していきたい」。目先ではなく、目指すべき将来像から逆算した動きを今季は重視するつもりだ。

クラブ面では、キャロウェイの最新ドライバー「Aiスモーク ◆◆◆(トリプルダイヤ)MAX」を投入するが、他のラインナップには大きな変化は見られない。シャフトを0.5インチ短くして45.5インチにしたという動きもあったが、「ヘッドを替えると、バランスが変わって流れも悪くなる。そこに敏感なので流れを大事にしながらクラブを組んでいる。だから大きく替えることができませんでした」という舞台裏も明かす。

開幕を3日後に控えた19日(月)には、30度を超す猛暑のなか「すごくひさしぶりの試合だし、初めてのコースなのでしっかり下見したいと思った」と18ホールの練習ラウンドを敢行した。タイを訪れるのは、2018年に出場した日本選抜とタイ選抜の対抗戦「アマタフレンドシップカップ」以来2度目。ただ「ティショットが打ちやすいなと思えるホールも多かったし、芝も苦手な感じではない」と違和感は少ない。

「日本ではいつも初戦がうまくいかない。しっかり1試合プレーしてから日本で戦えるのも初めての感覚。結果を残したい。不安要素は頭から消して試合に徹したいですね。いいシーズンにしたいと思います」。小さな変化を、大きな結果に—。原英莉花が異国で、その試金石となる大事な初戦を迎える。(文・間宮輝憲)


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