SBK第1戦オーストラリアは今年も決勝でのピットイン&タイヤ交換が義務化。フィリップ・アイランドの路面温度とグリップの高さが要因

2025年2月22日(土)12時20分 AUTOSPORT web

 2月21〜23日にフィリップ・アイランド・サーキットで開催されるスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)の第1戦オーストラリアだが、コースのグリップと路面温度が高くてタイヤにダメージが多いことから、2025年もレース1とレース2ではピットインしてタイヤ交換をする義務が発生する。


 オーストラリアのフィリップ・アイランド・サーキットは、他のコースに比べて非常にタイヤの摩耗性が高いことで有名だ。過去には、同地で開催された2013年のMotoGPで9〜10周目にマシンの乗り換えが義務化された例があるが、マルク・マルケスが11周目にピットインしたことから失格となったことがある。また、WorldSBKにおいては、2018年に同ラウンドのみタイヤ交換が義務化されたこともある。


 また、昨年は新路面となっており、直前のテストでは路面温度が約50度に上がり、タイヤが摩耗。開幕戦用のタイヤが路面に合わずに、2024年大会もドルナスポーツ、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)、レースディレクション、そしてピレリタイヤが協議した結果、ライダーの安全を守るためにピットストップの義務付けて、フラッグ・トゥ・フラッグのレースを実施することとなった。

長島哲太(Team HRC)/2025SBK第1戦オーストラリア


 今年においても同様の判断が下されたが、『予測不可能な天候』と『幅広い路面温度に関する懸念』、『サーキットの独特なレイアウトと難しい路面』を要因に、イベントの安全性と競争力を確保するための予防措置として行われる。サーキット再舗装後の2024年大会は、このアプローチがうまく実施されたとしている。


 そのため、当初22周だったWorldSBKの決勝レース1とレース2は今年も20周に設定されているが、スーパーポールレースは10周のまま。WorldSSPのレースは当初の予定通り18周で開催される。


 ピットストップウィンドウはWorldSBKでは11周、WorldSSPでは10周目を超えてはいけないため、それまでにタイヤ交換をする必要がある。すべてのライダーはリヤタイヤの交換が義務付けられているが、フロントタイヤを交換するかどうかは状況に応じて判断できることになる。また、レース1とレース2でタイヤ交換が必要となるため、通常の使用できるタイヤのセットは2セット多くなり、フロントは12(10+2)、リヤは13(11+2)となる。なお、スーパーポールレースはタイヤ交換義務はない。


 また、フィリップ・アイランド・サーキットでは、ピットレーン入口から出口までに33秒を必要とするが、マシンに作業をする場合は63秒以上時間をかけないといけない。そのため、ピットレーンに入り、早くタイヤ交換を終えても63秒以内にコースに復帰するとペナルティが課される。規定時間があるのは、このラウンドのみレース中のタイヤ交換があるため、安全に作業ができるようにするためだ。


 開幕戦でのタイヤコンパウンドにおいては、WorldSBKはフロントにミディアムSC1とハードSC2、予選のみに使用できるソフトSC0があり、リヤに2種の開発用ミディアムD0286と新しいD0922がある。新しいD0922というリヤタイヤは事前テストで初めて使用され、標準のミディアムSC1やD0286(昨年のモストで使用されたもの)と比較すると構造とコンパウンドが異なり、より一貫したパフォーマンスと安定性、摩耗に対する耐久性の向上が目指されたものだ。


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