新生なでしこ ハイプレスで4発完封!ニールセン監督初陣で豪州を一蹴「選手の姿勢に満足」
2025年2月22日(土)4時35分 スポーツニッポン
◇サッカー女子国際親善大会 シービリーブス杯 日本4—0オーストラリア(2025年2月20日 米ヒューストン)
女子日本代表「なでしこジャパン」がオーストラリアを4—0で下し、ニルス・ニールセン新監督(53)の初陣を白星で飾った。攻守で主導権を握り、前半にFW田中美南(30=ロイヤルズ)が2得点。後半も2点を追加して完勝した。大会は4カ国総当たりのリーグ戦で争われ、23日(日本時間24日)にコロンビア、26日(同27日)に米国と対戦する。
文句のつけようのない完勝で、ニールセン監督の初陣を飾った。FIFAランク8位の日本が、同15位のオーストラリアを攻守で圧倒。なでしこ初の外国人指揮官は「相手にストレスを与え、主導権を握るいいゲームができた」と満足げに振り返った。
指揮官が志向するスタイルが色濃く表れたのが、攻撃的な守備の意識だった。堅守速攻で戦った昨夏のパリ五輪から一変。前線からのハイプレスで圧力をかけ続けた。ボールを一度奪われても、素早い攻守の切り替えで奪い返す場面も目立った。五輪からメンバーの顔触れは大きくは変わらないが、わずか2日と限られた準備期間でコンセプトが浸透。ゲーム主将を務めたMF長谷川が「今後、なでしこジャパンが目指していくサッカーを見せられた」と手応えを強調すれば、最年長のDF熊谷も「ミスが起きても全員でプレーをやり続けた。初戦を勝てたのは大きい」と大きくうなずいた。
チーム始動のミーティングで、ニールセン監督は11年以来のW杯優勝を目標に設定した。ピッチではそれぞれの個性を重視。性格面も細かくチェックする。「選手の姿勢に満足している。ただ、まだ1試合が終わっただけで、やるべきことは多い」。新風を吹き込む指揮官に率いられ、新生なでしこが力強く船出した。
≪美南新体制1号≫新体制1号はエースの田中がゲットした。前半6分、MF長野のシュートを右足ヒールで枠内に流し込み、「少しラッキーだった」という先制弾を決めた。同32分にはDF北川のクロスから2点目。代表通算41点目とし、大野忍を超える歴代4位に浮上した。昨夏のパリ五輪後に米国に渡り、進化を続ける30歳。抜群のポジショニングで存在感を示し「FWで出る以上、ゴールにはこだわっている。早い段階で新体制で取れたのは凄くうれしい」と声を弾ませた。