スーパーGTの2020年エントリーリスト発表。両クラス合計で45台が名を連ねる

　スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは2月25日、2020年シーズンの暫定エントリーリストを公開した。2020年のスーパーGTはGT500クラスが15台、GT300クラスが30台、両クラス合計で45台がエントリーしている。

　2020年のスーパーGTは4月11〜12日の第1戦岡山を皮切りに、11月7〜8日の第8戦もてぎまでの全8戦で構成。このうち7月4〜5日の第4戦はタイ・ブリーラム大会、7月17〜18日の第5戦はマレーシア・セパン大会でシーズン中2戦が海外ラウンドとなる。

　トヨタ、ニッサン、ホンダの3メーカーがしのぎを削るGT500クラスでは、この2020年シーズンから車両規則が変更され、DTMドイツ・ツーリングカー選手権との共通規則“Class1（クラス1）”に準拠した車両で争われる。

　この車両規則変更に伴い、トヨタ陣営はベース車両をこれまでのレクサスLCからGRスープラへと変更。参戦エントラント名も従来の“LEXUS TEAM〜”から“TGR TEAM〜”へと変わる。

　ニッサン、ホンダについては昨シーズンまでと同様にニッサンGT-R、ホンダNSXをベースとする車両を投じるが、NSXについてはエンジン搭載位置が変わり、市販車と同じMRレイアウトからクラス1に準拠したFRレイアウトとなる。

　新規則導入初年度で新時代へと突入する2020年のGT500クラスにはGRスープラGT500が6台、ニッサンGT-RニスモGT500が4台、ホンダNSX-GTが5台の計15台がエントリーした。

　各陣営の参戦布陣については、すでに発表されているとおりだが、武藤英紀と笹原右京がコンビを組むTEAM MUGENの16号車NSX-GTのみ車両名称がTBN（後日発表）とされている。

　TEAM MUGENの16号車は1月31日発売のauto sport No.1523でレッドブルをメインスポンサーに迎え、カラーも一新されるのではと報じた1台だけに、車両名称とカラーリングの行方は大いに気になるところだ。

　また2020年のGT500クラスにはチャンピオンナンバーであるゼッケン1をつけた車両はない。これは2005年に始まったスーパーGTの歴史上初めて、前身の全日本GT選手権時代を含めると1998年以来のこととなる。

■GT300は計30台が参戦。BMW Team Studieがシリーズ復帰

　FIA-GT3カーとJAF-GT、マザーシャシーの3車種がしのぎを削るGT300は昨年よりも1台多い、全30台がシーズンエントリーしている。

　2020年のGT300クラスは埼玉トヨペット Green BraveのJAF-GT規定GRスープラや2020年モデルのメルセデスAMG GT3が新たに参戦。

　またアストンマーティン・ヴァンテージGT3を走らせるPACIFIC – D’station RacingとレクサスRC F GT3を走らせるLM corsaがミシュランタイヤを装着し、ブリヂストン、ヨコハマ、ダンロップと合わせ4つのタイヤメーカーによるバトルが繰り広げられる。

　そして、この年間エントリーリストで、BMW Team Studieのシリーズ復帰が正式に確定した。

　参戦エントラント名は『BMW Team Studie × CSL』で使用する車両はもちろんBMW M6 GT3。ドライバーには荒聖治とPCCJポルシェカレラカップジャパンなどを戦ってきた山口智英のふたりが起用されている。

　一方、ランボルギーニ・ウラカンGT3を走らせるJLOCについては、87号車、88号車ともにエントラント名、車両名、ドライバーも含めすべてがTBNとされた。昨年は87号車が1勝、小暮卓史と元嶋佑弥が組んだ88号車も2度表彰台を獲得しているだけに、体制発表が気になるところだ。

　そのほか、昨年はエヴァンゲリオンカラーのニッサンGT-RニスモGT3を走らせたX Worksが車両をアウディR8 LMSへスイッチし、『エヴァRT初号機 X Works R8』として参戦する。ドライバーはショウン・トンとアレックス・アウのふたりだ。

　2020年のスーパーGT開幕戦は4月11〜12日の第1戦岡山。それに先駆けた3月14〜15日には岡山国際サーキット、3月28〜29日には富士スピードウェイで、開幕前の公式テストが行われる。

■2020年スーパーGT GT500クラス 年間エントリーリスト（2月25日時点／編集部作成）

■2020年スーパーGT GT300クラス 年間エントリーリスト（2月25日時点／編集部作成）

※BS：ブリヂストン、YH：ヨコハマ、DL：ダンロップ、MI：ミシュラン