【侍ジャパン】見えてきた「使える選手、使えない選手」指揮官に迫られる「決断」

2023年3月4日(土)12時0分 ココカラネクスト

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 侍ジャパンは3日、3試合目の壮行試合となる「カーネクスト侍ジャパンシリーズ2023」中日戦(バンテリンドーム)に2ー7と敗れた。投手陣は乱調、打線は湿りがちと多くの課題が浮き彫りになる中、まもなく本大会を控えるとあって栗山英樹監督の「決断」に注目が高まっている。

 この日の試合、昨季リーグ最下位の中日相手にまさかの大敗。壮行試合3戦目にして初黒星となった。

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 まずは打線だ。ここまで無安打となっていた主砲・村上宗隆(23)には実戦3試合目にしてようやく初安打が出たが、4打数1安打に終わり「ヒットが出たことは良かったんですけど、まだ全然打球も上がってきてませんし、芯で捉えることができていない」と現状を見つめた。

 また同じくノーヒット組で壮行試合3試合すべてで1番を務める山田哲人(30)はこの日も4打数無安打。2三振1四球と求めるヒットランプが遠い。また右の大砲候補の山川穂高(31)も4打数無安打と主力組がそろって低調と不安定な状態が続いている。

 総じて春先は投手陣のほうが仕上がりが早く、打者は開幕までに仕上げるパターンが多い。この日は中日先発左腕の小笠原慎之介(25)を筆頭に中日投手陣の好投が目立ったが、不安が残る結果となった。

 また投手陣においても不安材料が露呈した。6回から2番手で登板した戸郷翔征(22)は、二死から3連打で2点を失い、7回から3番手で登板した松井裕樹(27)も2安打4失点3四球と乱調。特に松井は持ち球のフォークが落ちず、ストライクを取ることにも苦戦していたとあって、1イニング持たず途中降板となった。松井は宮崎合宿時からWBC公式球の適応に苦しんでおり、こちらも深刻さをうかがわせた。

 栗山英樹監督は打線の状態に関して「これだけのバッターたちなんで、必ずそこ(本戦)までには合わせてくれるというところもある」とあくまで状態が上がるのを待ちたいと話しているが、本戦まで残り3試合。限られた時間を有効に使うためにも、そろそろ選手の見極めが必要となりそうだ。

 壮行試合3試合で1番を務め、未だノーヒットとなっている山田に対してはこの日の中日戦でも打線で一人マルチ安打と気を吐いた牧秀悟(24)の存在が光る。貴重な右打者でもあり、キャンプから好調をキープしている。山田は過去の国際大会でも勝負強さを発揮し、代表として豊富なキャリアも買われている。ただこの状態が続くようでは、正二塁手の選択を迫られそうだ。

 また抑え候補の松井に関しても栗山監督は「ボールが違うのは投手にとって大変なこと」と気遣うも、松井は2017年WBCにも出場、当時も公式球の対応に苦戦していたという経緯もある。特に公式球ではフォークが思ったように落ちないことで苦労している投手が多いが、試合終盤を任される松井にとっては生命線ともいえる球種のため、残された時間でいかに対応できるかが注目となる。

 いずれにせよ、開幕まで残り1週間を切った。限られた時間をいかに有効に使うか、指揮官も頭を悩ます日々が続きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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