WEC:LMDhに関心寄せるシグナテック代表。プロジェクト発足のため「アルピーヌに強く働きかける」

2020年3月5日(木)12時10分 AUTOSPORT web

 シグナテック・アルピーヌとしてWEC世界耐久選手権に参戦しているシグナテックのボス、フィリップ・シノーは、パートナーブランドのアルピーヌが“LMDh”クラスに参入した場合、チームがプロトタイプレースの最高峰カテゴリーに戻るチャンスがあると述べた。


 フランスのレーシングチームであるシグナテックは、2013年からアルピーヌのプロトタイプ・プログラムの運営を担当。このコラボレーションはル・マン24時間レースを3度制し、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズでは2度の王者、WECでもLMP2タイトルを獲得している。


 過去6年間、このフランスチームは、自動車メーカーがLMP2シャシーを選択購入して独自のスタイリングに架装するLMDhの哲学に似た戦術を用い、アルピーヌとしてブランドが変更されたオレカ製LMP2カーを選手権に投じてきた。


 そんなシグナテックが前回、スポーツカーのトップカテゴリーに参加したのは2011年のこと。その年のル・マン24時間でローラ・アストンマーティンのLMP1マシンを走らせたのが最後だ。


「何年もの間、私たちは(IMSAシリーズの最高峰カテゴリーである)DPiとのより強固な関係を結ぶことを検討し、それを構築することを強く求めてきたので我々にとって良いことだ」とシノーはSportscar365に語った。


「LMDhの誕生は良いアナウンスだった。なぜならLMDル・マン・ハイパーカーはすべてを変更することから、あらゆる題目において少なからずトラブルをかかえているからだ。その点に多くの人が疑問を持っている」


「私たちもハイパーカーを検討する必要があるが、(現状では)多くのメーカーとチームにとってはLMDhの方が興味深いものになっているようだ」


 シノーによれば、LMDhの概念は2017年に設定された現行LMP2規定の開始以来、シグナテックとアルピーヌが推進してきたものに合致するという。


 これはIMSAのDPiプラットフォームの基礎を形成するのに役立ったと考えられ、ひいては事実上のDPi後継規定で、ACOフランス西部自動車クラブとIMSAの両シリーズに認可されたLMDhの誕生に影響を与えたともいえる。


■最大の関心事はアルピーヌとルノーの許可を取り付けること


「ポルシェが(LMP1での活動を)停止したとき、誰もがプロトタイプレースの未来について考え始めた。私と何人かの人たちは紙にアイディアをまとめた」とシノー。


「今、私たちにはチャンスがあるので検討してみるつもりだ」


「しかし、我々はこのプロジェクトに関する最終的な決定権は持っていない。それを持っているのはアルピーヌだ。私たちは彼らと話をし、状況を分析する。そして検討をしてみるが、現時点ではなにも確定していない」


 アルピーヌがLMDhへの参加を決めた場合、同ブランドがレースプログラムを実行する際の関与を強める可能性が高いと考えられる。
 
「たしかに、ル・マンでの総合優勝を目指して戦うことを考えると、メーカーともっと関わりをもつ必要がある」とシノーは述べた。


「私たちはアルピーヌのより大きな関与を必要とするだろう。これが我々は気にかけている理由だ」


「(繰り返しになるが)現時点では本当になにも確認されていない。しかし、1月末の発表以来、関心はつねにある」


「私にとって最大の関心事はルノーとアルピーヌから“ゴーサイン”をもらうことだ。ACO、IMSA、WECは確実に何らかの調整を行う必要があるが、我々は(その基本的な考え方を)理解できる」


「シグナテックは今、アルピーヌをプッシュし、この方法で彼らと強力しなければならないんだ」

WECのLMP2クラスに参戦しているシグナテック・アルピーヌ・エルフの36号車アルピーヌA470・ギブソン


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