ドジャースのベテラン左腕スネル「馬車馬のように働いて多くのイニングを投げたい」と決意表明
2025年3月5日(水)9時39分 スポーツニッポン
スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者が、ドジャースに新加入のブレーク・スネル投手(32)が今季長いイニングを投げる可能性があると報じている。
ドジャースは大谷翔平が復帰する5月以降は6人ローテーションを採用する計画だが、デーブ・ロバーツ監督はスネルについては比較的通常の間隔で登板する可能性があると明かしている。「スネルは投げたがっている。それが彼にとっての当たり前なんだ」。スネルは「自分はワークホース(馬車馬のように働く人)でもあると思う。もっと多くのイニングを投げないといけない。その域に達するつもりだ」と目標を口にしている。
ドジャースの先発陣では、大谷翔平、ダスティン・メイ、トニー・ゴンソリンの3人が肘の大手術からの復帰途上にある。また、タイラー・グラスノーと山本由伸の2人も昨シーズン、腕の故障で長期離脱を経験した。そして、スネル以外の新加入選手である佐々木朗希はまだ23歳で、日本ではシーズン最多投球回が129回1/3にとどまっている。
スネルも以前は決してワークホースだったわけではない。MLBで130イニング以上を投げたのはキャリアで2回しかない。しかし、その2回はいずれも180イニング前後で、2度ともサイ・ヤング賞を受賞した。昨季は前半不振だったが、後半は復調。シーズン終盤の13登板のうち4試合で7イニング以上を投げ、8月2日にはレッズ相手にノーヒットノーランを達成した。
スネルが若い頃に長いイニングを投げられなかったのは、主にレイズが投球数を厳しく管理していたためだ。以前レイズでチームメートだったクリス・アーチャー投手は「特別な才能を持った選手だから、慎重に育てていくという考え方だった。一貫して登板間隔を管理し、自由にマウンドを託すようなことはなかった。それは彼自身の問題ではなく、球団の方針だった」と明かす。その結果、大きなケガを避け、高いレベルのパフォーマンスを9年のキャリアで維持してきた。
スネル自身も、レイズのアプローチが自分にとって有益だったと感じている。「今振り返ると、それにすごく感謝している。彼らは僕の体を大事にしてくれていた。レイズは先発投手を5回までしか投げさせないと言われることもあるけど、実際には僕を守りながら、じっくり成長させてくれた。ビッグリーグでの戦い方を学ぶ時間を与えてくれた。今では本当に感謝している」と振り返る。
そして今、32歳で多くの経験を積んだベテランになった。ワークホースとしてシーズンを通して投げ続けたい。ひょっとしたら200イニングに到達するかもしれない。「僕の目標は健康を維持することと、クオリティー・スタートを重ねること。結果として200イニングに到達するなら、それはそれでいい。でも、最も重視しているのはクオリティー・スタートだ」と話している。