マセラティMC12の後継車『MC20 GT2』がイタリアで初走行。スパ24時間でお披露目へ
2023年3月9日(木)18時45分 AUTOSPORT web
マセラティの新型GTマシン『MC20 GT2』がイタリア、バラーノのアウトドローモ・リカルド・パレッティでシェイクダウンを完了させた。
公式テストドライバーであるアンドレア・ベルトリーニが、イタリア国旗をモチーフにした迷彩柄のカラーリングが施されたニューマシンによる最初のマイルを記録し、SROモータースポーツ・グループのGT2プラットフォームのホモロゲーション取得に向けた、マセラティのテストプログラムがスタートした。
GT1とGT4マニュファクチャラーだったイタリアのブランドは2022年7月、ABB FIAフォーミュラE世界選手権への参戦に加えて、スポーツカーレースへの復帰を発表した。その際、マセラティは今年2月に新型GT2カーのロールアウトを行い、年内にファナテック・GT2ヨーロピアン・シリーズのグリッドに加わることを目指していた。
ステランティス・オートモーティブ・グループの一員である同ブランドは、6月下旬にベルギーで開催されるクラウドストライク・スパ24時間レースで、このカスタマー向け車両を一般に初公開する予定だ。
「最初の数日間はいつだって非常にユニークなものだ。幸運にもGT1世界選手権でマセラティを成功に導き、4つのタイトルを獲得した僕にとってはなおのことさ」と49歳のベルトリーニ。
「我々はいま、また新たな素晴らしいクルマでトラックに戻ろうとしている。多くのことをテストしたが、初期のフィードバックはポジティブなものだったよ」
「GTカーのステアリングを握ることは本当にエキサイティングなことで、関係者全員がとても熱心でやる気があるのがわかった」
マセラティMC20 GT2は、主にジェントルマンドライバーのために設計されたプラットフォームに合わせて開発されている。このクルマをGT2プラットフォームに合流させることでマセラティは、ポルシェ、アウディ、KTM、ランボルギーニ、ブラバム・オートモーティブ、メルセデスAMGに続く7つめのGT2メーカーとなる予定だ。
ベルトリーニは、「我々は競合他社に負けない製品を開発するだけでなく、ハンドリング、快適性、パフォーマンスの面で、ジェントルマンドライバーにとって理想的なクルマであることに重点を置いてきた」と付け加えた。
「僕たちは、(顧客に)このクルマでユニークな感覚を味わってもらいたいと考えている。ここの数カ月間シミュレーターで集中的に作業を進めてきた。それは素晴らしいチームの努力の賜物だ」
「開発チームの彼らに感謝したいと思う。もっともポジティブな側面は、この最初の数日間をフォローすることで、私たちはそれを最大限に実現しているということだ」
「我々は(マセラティがGTレースの)トラックに戻る準備をするために、集中的な一連のテストを控えている」