野尻智紀「素晴らしい判断をしてもらった」山本尚貴「オーバーカットされたのは少し残念」【SF第1戦決勝会見】

2024年3月10日(日)19時45分 AUTOSPORT web

 3月10日、全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦の決勝レースが三重県の鈴鹿サーキットで行われ、野尻智紀(TEAM MUGEN)が2024年シーズン最初のウイナーとなった。31周で争われたレースの終了後、今戦を制した野尻と2位となった山下健太(KONDO RACING)、3位表彰台を獲得した山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、さらに優勝チームより田中洋克監督が会見に出席し、例年よりも早い時期の開催となった開幕戦を振り返った。


■TEAM MUGEN 田中洋克監督


「まずは最高のスタートをきれたことを本当に嬉しく思っております」


「今シーズンはご存知のとおり、レギュレーションで統一ダンバーということになりました。我々も昨年、ルーキーテストで初めて(共通)ダンパーを使って、あまりの違いに合わせていけるのかとどうかと非常にびっくりしたのですけども、そのルーキーテストと前回の鈴鹿合同テストでいろいろデータを取って、取ったなかで良いところとまだ足らないところ、引き出しにいろいろと情報が入っていない状況で鈴鹿に来ました」


「それは他のチームも一緒かなと思いますけども、我々もまだ不安があるなかで鈴鹿に来て、走り出しで野尻選手は好調な部分と、やっぱりちょっとひとつセットを変えると真逆に振れてしまうような状況もありました。そのなかでどう安定させるかというのが非常に重要な課題であって、それをすべて今週整理できるわけもなく少し悩んでいたところも当然ありました」


「予選に関してはQ1で『これはポール獲れるかな』みたいなちょっと油断した状況もあったなかで、いろいろと狙ってQ2に向けてセットを変えたんですけどそれが若干裏目に出たというのもありまして、残念ながらポールポジションを獲れなかったんですね」


「その流れで悪いところがわかりつつ、レースセットをどう反映するんだというところでいろいろ考えて、また今日のウォームアップを走ったんですけど、ちょっと野尻選手が良いペースじゃなかったので正直、今日のレースはかなり苦戦するかなと思いました。3番手のポジションでしたし、そこでうまくスタートをきれないとなかなか苦労するなというような状況のレースだったんですけども、野尻選手がすごくいいスタートを決めてくれて1番手で1コーナーに入ってくれましたし、そうなるともう野尻選手が得意のパターンでもありますので、そこをうまく逃げ切って走ってくれたと」


「だから今日は本当に野尻選手がすごくよく頑張ったレースだったかなと思います。野尻選手おめでとうと言いたいですね。皆さんやホンダの方々も含めてサポートしていただき、本当にありがとうございました」

田中洋克監督(TEAM MUGEN) 2024スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿


■野尻智紀 決勝1位


「お疲れさまでした。今日の朝から振り返っていくと、まずはウォームアップが少しペースが良くないなというところで、若干劣勢なのかなと思っていました。今日のコンディションとしては、寒いというところが特徴的でスタートの蹴り出しなんかもホイールスピンしやすいだろうなという、そういった懸念や注意があったんですけども、そこもうまくクリアできてすごくいいスタートを切れて、1コーナーでトップに立ってからは、もう自分の流れでレースが進められると確信しました」


「そのあとは後続を見ながらタイヤをなるべくマージン保ってセーブしながら走るという感覚でした。あとはアウトラップ。ここは難しいところで、早めに(ピットに)入った選手たちとの順位だったりタイム差をチームに見てもらいながら自分のピットストップのタイミングを決定したというところで、チームに素晴らしい判断をしてもらったと思います」


「昨日(の予選)は少し自分たちのパフォーマンスを上げきれないという部分で、僕としてもチームとしても課題のようなものが見えた一日だったんですけど、今日は非常にいいレースがチームと一緒にできたので、そこはすごく嬉しく思いますしまた次のレースにつながる非常に大きな、チャンピオンシップにつながる大きな一日だったと思っています。


「たくさんのお客さんにも来ていただきましたし、本当に寒いなかですけど、本当にこんなに来てもらえたんだなという実感だったり、お客さんが増えてきたな、という手応えもあったりだとか、メディアの皆さんも含めてもっともっと盛り上がるスーパーフォーミュラでありたいな、という風に思いました。また次も頑張ります」

2024スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 野尻智紀(TEAM MUGEN)


■山下健太(KONDO RACING) 決勝2位


「過去2回のテストが(昨年)12月と(今年の)2月にありましたけど、その頃のコンディションと今回は開幕戦がちょっと早めということで似たようなコンディションのなかでレースができました。自分としては過去2回のテストから結構いい流れで上位に行けるようなパフォーマンスがあったので、昨日の予選からもう少し本当は上に行きたかったんですけど、今日のレースの組み立て自体はすごくうまくいったなというイメージです」


「普段と違うのはアウトラップの難しさという部分だったと思います。自分は今回ミニマム(でピットイン)かなという印象は昨日からずっとイメージとしてはあって、ただ10周目に入ってしまうとアウトラップで(タイヤが)グリップしない間に11周目に入った選手に前に行かれてしまうんじゃないかな、という考えがあって自分は11周目を選んでいったのが良い判断だったのかなと思います」


「ピットストップが本当に早くてびっくりしました。アウトラップも自分が想像していたよりも速いタイムで走ることができました。自力では1台も抜いてないですけど、そのあとのペースもちょっと厳しいところはあったとはいえ、戦略としてうまくいって2番手でゴールできたのですごい良かったと思います。

2024スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 山下健太(KONDO RACING)


■山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING) 決勝3位


「去年も表彰台に上がれるようなチャンスがあったのですけど、自分のミスも含めてチャンスを不意にしてしまったなかで、今週末はクルマの調子も良かったですし自分自身も落ち着いてレースをすることができたなかで、ミスなくチームとして戦うことがこの3位に繋がったのかなというところと、これまで苦労しましたけどもチームとして、まず開幕戦の表彰台に上がれたことがひとつ大きかったかなと思います」


「レースは、スタートは良かったですけど若干挟まれるかたちで行き場がなくポジションをふたつ上げるだけにとどまりました。非常にいいスタートを切れて、そこからミニマムで(ピットに)入ることは決めていました」


「ミニマム(10周)で入った組のなかでは一番最初に入って一番最初にコースインしたので、ふたりも言ってますけどアウトラップ勝負だと思ってかなり頑張ったんですけど、オーバーカットをされる可能性は充分に感じていたので、福住選手と太田選手が前に出てきたのは想定の範囲内でした。ただ、山下選手がかなり遠くに見えたので『ちょっとあそこまでは追いつけないな』という感じで……」


「オーバーカットされたというのは少し残念でしたけども、初戦から3位表彰台を獲得することができたということで非常に良いレースができたなと思っています」

2024スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)


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