WRCメキシコ:ローブが首位浮上もパンクで後退。王者オジェがトップで最終日へ

2018年3月11日(日)14時24分 AUTOSPORT web

 競技3日目を迎えたWRC世界ラリー選手権は3月10日、デイ3のSS11〜19が行われ、総合5番手からスタートしたセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が総合首位に浮上。前日3番手につけていたオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)はマシントラブルによりデイリタイアとなっている。


 元WRC9連覇王者のセバスチャン・ローブ(シトロエンC3 WRC)がスポット参戦することで注目を集めているラリー・メキシコ。デイ3を迎えた現地9日、伝説的な記録を持つ元王者が貫禄の走りを披露した。


 この日最初のステージとなったSS11は3日目の最長コースとなる30.97kmのロングステージ。暫定首位のダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)から7.2秒差の総合2番手でスタートしたローブは、このモーニングステージでいきなりトップタイムをマークすると、ソルドを逆転して総合首位に浮上してみせる。
 
 その後のSS12でもソルドを上回るペースを披露したローブはこの時点で2番手との差を6秒に広げ、このままかつての強さを発揮しラリーをリードしていくと思われた。
 
 しかし、サービスを挟んだ午後の1本目のステージとなったSS14で状況は一変。トップを走るローブがパンクに見舞われ2分30秒あまりの時間を失ったのだ。


「それはラインの内側の石を踏んだときに起こった」とWRC.comに状況を説明したローブ。


「アンラッキー以外のなにものでもないよ! (あの石によって)パンクするなんてまったく予想していなかったんだ」

セバスチャン・ローブ(シトロエンC3 WRC)
エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)
ダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)
ポイント獲得を目指すヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)


 このアクシデントに乗じる形でトップに立ったのは、かつてローブとチーム内争いを繰り広げた現チャンピオンのオジエ。


 午前中最後のSS13でトップタイムをマークして総合3番手のクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)に並んだオジエは、SS14でも速さをみせステージ2連勝を飾ると同時に総合首位に浮上。また、このステージで総合2番手につけていたソルドがタイヤのトラブルに見舞われて30秒あまりのタイムをロスしたことでミークが総合2番手となった。
 
 メキシコラウンド2連覇を狙うミークはわずかに先行するオジエを追いかけたかったが、SS15で痛恨のスピン。わずか3.8秒だったギャップを34.5秒まで広げられてしまう。
 
 その後オジエは安定した走りで首位を堅持。最終日に向けて少しでも差を縮めたいミークとソルドが追い上げを狙うもスタジアムステージとなったSS17/SS18、市街地ステージのSS19ではコース長が極端に短く大きなタイム差は生まれず。最終的にオジエが35.9秒のマージンを持って最終日へ駒を進めることとなった。


 中段グループではアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20 WRC)がトップと1分28秒差の総合4番手につけ、その後ろにローブ、前日に続き3日目もメカニカルトラブルに見舞われたヌービルが総合6番手に続いた。


 トヨタ勢はデイ2をオルタネーターのトラブルによってリタイアすることとなったヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)がポイント獲得圏内の総合9番手にポジションアップを果たたものの、総合3番手からスタートしたタナクがSS12を迎える前にマシントラブルのためデイリタイアを喫することに。
 
 また、ラトバラとともに再スタートを切ったラッピもSS18のフィニッシュラインを跨ぐことなく姿を消すこととなった。


 WRC第3戦メキシコ最終日、デイ4はSS20〜22の3ステージで争われる。最終SS22はステージ上位のドライバーにボーナスポイントが与えられるパワーステージとして行われる。

クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)
ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 WRC)のマシンは3日目もトラブル発生。水たまりの通過後にエンジンがストップし再始動に1分を要してしまった。
トップ3につけながらトラブルによってリタイアとなったオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)


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