ドジャース・大谷 公式練習で1万人大歓声!狙う開幕弾!「出せれば素直にうれしい」
2025年3月15日(土)5時0分 スポーツニッポン
ドジャース・大谷翔平投手(30)が14日、都内で記者会見し、18日に東京ドームでカブスと対戦する開幕戦で、日本選手初の日本開催開幕戦本塁打に意欲を見せた。東京ドームで行われた公式練習では、プラチナチケットで入場した1万507人の大声援にガッツポーズで応える場面も。54本塁打で2年連続の本塁打王、3度目のMVPに輝いた昨季に続くワールドシリーズ連覇へ、日本のファンの前で最高のスタートを切る。
一塁側ベンチから背番号17が、勢いよく飛び出した。走って右翼方向へ向かう大谷の姿に、東京ドームがどよめきと歓声に包まれた。昨季の登場曲「The Show Goes On」も流される演出。珍しく両手を上げてガッツポーズをつくって声援に応えた。
外野でのダッシュや、一塁への帰塁練習など、グラウンドで練習したのは13分。それでも15万人が申し込んだ練習見学チケットを手に入れて訪れた1万507人は、練習を終えベンチ裏に引き揚げる際にも、声援に手を上げて応えた大谷の姿に興奮し、満足げだった。
日本到着2日目で、初めての取材対応だった会見。「本当に楽しみ。今はまず時差ボケを直すことに専念している。まずはこのシリーズをいいものにしたい」と意気込んだ。山本、佐々木と日本人トリオがそろっての会見だったが「3人全員」を含めて全11個の質問が大谷に向けられたもの。昨季54本塁打で2年連続の本塁打王にかかる期待はもちろん一発だ。「打者にとっての本塁打というのは最高の結果だと思うので、その結果を出せれば素直にうれしい」と過去の日本選手がまだ打っていない、日本開幕戦での開幕弾に意欲を見せた。
東京ドームには深い思いがある。「僕自身、東京ドームのプロ野球の試合が一番最初の野球観戦。そこで今回このような形でプレーできるのはうれしい」。野球を始めた小2の02年3月30日。春休みに祖父母に連れられて来たのが東京ドームで行われた巨人—阪神の開幕戦だった。その後の野球人生につながった白熱のGT戦。当時の巨人の4番は松井秀喜だった。その松井がヤンキース時代の04年に、日本でデビルレイズ(現レイズ)と開幕シリーズで対戦。第2戦で本塁打を放ったが、松井超えに期待がかかる。
18、19日のカブスとの開幕シリーズはともに「1番・DH」で出場予定。デーブ・ロバーツ監督は「計10打席に立ってほしい。どうなるか見てみよう」と不敵に笑った。「最大の目標は勝つことなので、そこに対して自分の仕事ができればいい」と大谷。昨季2試合対戦して5打数無安打だったカブス・今永を相手に、東京ドームで豪快な雪辱アーチをかける。(柳原 直之)
▽02年3月30日の巨人—阪神開幕戦 東京ドームでの伝統の一戦となった開幕戦。巨人先発の上原浩治は2回に桧山進次郎にソロ、4回にアリアスに2ランを浴びるなど8回3失点。巨人は4回に清原和博がソロを放つも、阪神先発の井川慶が9奪三振1失点完投の好投で3—1で阪神が勝利し、原辰徳新監督の初陣は黒星発進となった。
【大谷と一問一答】
——高い注目度。
「それぞれの個性を持った素晴らしい世界を代表するような選手たちがプレーすると思う。メジャーリーグの醍醐味(だいごみ)というかパワー、スピードを純粋に楽しんでいただけたらうれしい」
——今永との対戦。
「僕自身、日本に帰ってきたのが久々で、プレーするのも久々。そこで日本人の対決を楽しみにしているし、そのほかの素晴らしい選手と対戦できることを楽しみにしている」
——多くの日本選手がメジャーリーグでプレーする黄金時代。
「今までもたくさん素晴らしい選手がメジャーリーグでプレーしていた。今回5人プレーしているのでたまたま多くのメジャーリーガーが所属しているチームがプレーできてうれしい」
——投手調整がスローダウン。
「プラン通り来ていたので逆に言えば、順調に来ていたために少し空けてもいいんじゃないかという判断じゃないかなと思う。僕自身は納得しているし、このシリーズに向けて打者を優先的に仕上げる期間というのがあったので、体力的にも精神的にも良かった。良い期間だった」
——野球以外で楽しみなものは?
「まずは時差ボケを直したいと思っている。おいしいものを食べて元気にプレーしたい」