オープン戦わずか1勝の阪神 沈黙続く打線に球界OBから辛口エール「ノーアウト満塁でも点が取れない。危機感を持った方が良い」
2024年3月19日(火)6時50分 ココカラネクスト
中野はオープン戦で打率.091と本調子とは程遠い出来。開幕までに状態を上げたいところだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
今月末に開幕を迎えるプロ野球は、オープン戦日程も残り1週間を切った。すでに各球団とも、シーズンを見据えたメンバーを起用し試合を行なっている中、昨季のセ・リーグ覇者である阪神はオープン戦で1勝11敗1分けという成績にとどまっている。
【動画】「これが実力だよ」2024年3月17日【 阪神 vs 中日 】 佐藤義則の眼
初戦から9連敗と黒星が続き、3月13日のロッテ戦で初勝利をあげたものの、その後のバンテリンドームでの中日3連戦では1分け2敗。特に、その内2試合で無得点に終わり、またノーアウトでランナーを溜めながらあと一本が出ないなど、打線の元気のなさが目立つ試合内容となった。
オープン戦ながらもシーズンが目前となっていることもあり、阪神打撃陣の状態を不安視する声はより強まっている。
「やっぱりチャンスで打てるようになっていかないと、点数も入らない」
そう語るのは、現役時に阪急、オリックスで通算165勝をマークし、阪神の投手コーチも務めた佐藤義則氏だ。YouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』の中で、バンテリンドームでの阪神の戦いぶりを振り返っている。
佐藤氏は0-4で敗れた3月17日のゲームの解説の中で、無得点という内容について「『オープン戦だから』とは言っていられない」「もうちょっと必死さがあっても良いかなと思う」など、打線への苦言を並べている。
また、「ノーアウト満塁でも点が取れないところに、もうちょっと危機感を持って野球をやった方が良いのでは」と3人走者を出しながら無得点に終わった6回の攻撃を振り返り、また、ここまでのオープン戦のチームの結果にも「もうぼちぼち、連勝していかないとズルズルいく可能性がないとはいえない」とシーズンの戦いを見込んでいる。
その一方で、対戦相手の中日には「阪神より良い野球をやっている」と称賛。新加入の中田翔の存在感や、センター起用で頭角を現わしている三好大倫の活躍を強調し、「ちゃんとタイムリーも出ているし、現状を見る限り、攻撃面は中日が阪神を上回っている」と評した。
佐藤氏は、ここまでの阪神の結果・内容について、「去年日本一になったチームの野球じゃない。反対に(昨季、日本シリーズを戦った)オリックスは好調。山本(由伸)も抜けたが、オープン戦では上位にいる」と指摘。両王者チームの対照的となっている成績に見解を述べている。
阪神のオープン戦、残り5試合で好機を活かす場面をどれだけ増やしていけるか。開幕に向け、不安を一掃させるだけの打撃陣のパフォーマンスを期待したい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]