Astemoレッドで戦闘モードに入る清成龍一「まずは1勝! チャンピオンはその後に考えます」/全日本ロード

2021年3月20日(土)21時51分 AUTOSPORT web

 伊藤真一率いるAstemo Honda Dream SI Racingのエースライダーとして、清成龍一は2年目のシーズンを迎える。昨シーズンは、全日本ロードレース選手権JSB1000クラスでランキング2位となったが、清成自身は、その内容にまったく納得していない。


「昨年のレースを見た人なら分かるように、いくらランキング2位とはいえ、レースではトップ争いをするには、ほど遠い状態で終えてしまっていました。やっぱり勝たないといけないですね」


「もちろんシリーズチャンピオンを期待されているのは分かっていますが、その言葉を語るには、まずは1勝しないといけないと思っています。全日本はレース数も少ないので、できればシーズンの早い段階で達成したいですね」

2021年全日本ロード JSB1000:清成龍一(Astemo Honda Dream SI Racing)


 その“優勝”を手に入れるには、大きなハードルが待ち構えている。ブリティッシュスーパーバイク(BSB)では3度シリーズチャンピオンを獲得し“キング”と呼ばれた清成だが、全日本ロードでは“絶対王者”として君臨するYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行がいる。昨年は、後輩の野左根航汰に、その座を譲ったが、その速さ・強さは、折り紙付き。ヤマハは、2021年シーズンもファクトリー体制を維持し、中須賀1台に集約して臨んで来る。


「中須賀選手は、速いし強いですね。昨年、タイトルを獲れていないので、その分も今年は来るでしょう。MotoGPで言えばマルケスのような存在がいるといないとでは違いますし、やっぱり、それだけレベルの高いライダーがいないとレースをしていても張り合いがないですし、ライバルという存在は必要だと思っています。速い人がいれば、自分もさらに上を目指せますし、勝つことができれば、よりうれしいですから」

2021年全日本ロード JSB1000:清成龍一(Astemo Honda Dream SI Racing)


 とはいえ相手はメーカー直属のファクトリーチーム。ヤマハが威信をかけて投入するワークスマシンをライディングしている。一方、ホンダは、一昨年にTeam HRCを撤退させ、昨年、フルモデルチェンジとなったホンダCBR1000RR-Rを投入したが、ワークマシンの投入はなく、誰もが手に入れられる市販キット車となっている。


「去年、チームと相談しながら新型になったCBR1000RR-Rを理解しながら仕上げて行きました。シーズン後半に向けて流れはよかったのですが、最終戦鈴鹿では、転倒が続いてしまいチームや応援してくださっている方に申し訳ないレースをしてしまいました。鈴鹿をいい形で終えておきたかったところだったんですけどね。今シーズンは、データもありますし、その辺りをやり直して行けば確実に昨年より速く走ることができると思っています」

2021年全日本ロード JSB1000:清成龍一(Astemo Honda Dream SI Racing)が駆るホンダCBR1000RR-R


 経営統合でケーヒンからAstemoとなり、マシンも青から赤にイメージチェンジ。4社が統合した日立アステモは、7万人を超える社員がいる。


「7万人って、すごい人数ですよね。そんな会社が僕たちのチームを応援してくれているのは、すごく光栄なことですし、早く結果で恩返したいと思っています。Astemoレッドは、すごく闘争心をかき立ててくれるので、戦闘モードに入って勝ちを狙って行きたいですね」


 KeihinブルーからAstemoレッドに塗り替えられたCBR1000RR-Rが、どこまで中須賀に迫ることができるか!? 2021年シーズン、全日本ロードJSB1000クラス最大の焦点になりそうだ。

2021年全日本ロード JSB1000:清成龍一(Astemo Honda Dream SI Racing)
2021年全日本ロード JSB1000:清成龍一(Astemo Honda Dream SI Racing)

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