【スポニチ評論家座談会 パ編(下)】オリックスのキーマンは西川 ロッテは佐々木が抜けても...
2025年3月26日(水)7時0分 スポーツニッポン
今季のパ・リーグはソフトバンクの連覇か、日本ハムが就任4年目となる新庄監督の胴上げを実現できるか——。スポニチ評論家陣の順位予想もソフトバンクと日本ハムの「2強」の様相を呈した。今年から新たに評論家陣に加わったT—岡田氏(37)も初の順位予想に悩みに悩んだ末、忖度(そんたく)抜きの見解を披露した。(構成・鈴木 光)
=(上)からのつづき=
——ソフトバンクから甲斐が抜けた影響はどうでしょう。
矢野 (球団は)全力で引き留めていない印象があった。海野とかの成長でやっていけるという評価を球団はしているのではないかと思う。
T—岡田 大きなマイナス材料にはならないと見ています。守備面では海野選手も遜色ない力をもっている。
——T—岡田さんがオリックス3位というのはシビアですね。
T—岡田 オープン戦でも苦しみましたからね。先発の一角を期待された山下投手は腰を痛めて、開幕後も当面は無理をさせない形になりそうだし、右脇腹を痛めた森選手も1、2カ月は難しそう。キーマンは西川選手。そこがつながれば、打線としての得点能力は上がる。杉本選手、頓宮選手とともに打線を盛り上げてほしい。
能見 どう考えてもケガ人が多い。特に投手陣は、まずは投げてみてから、というのが実情です。
矢野 岸田監督は東北福祉大の後輩でもあるし、厳しい状況だが、何とか頑張って、しっかりとしたチームにしてほしい。
関本 天理の後輩の太田が3月の強化試合・オランダ戦で侍ジャパンにも選ばれた。いい経験をしたので飛躍のシーズンになることを期待しています。
——FAで広島から九里を獲得したが。
大野 気持ちの強い投手。新天地で2桁勝利を目指してほしいね。
佐々岡 実は打力が全くなくて、広島時代は早めに代打を送られるケースが多かった。DH制のパ・リーグならその心配がないので、イニングは計算できると思う。
赤星 順位予想ではBクラスにすることが多かったロッテだけど、シーズンが終わってみるとAクラスにいつもいる。今年は最初から評価しました。
能見 しぶとさという点ではロッテですよね。1点差にも強い。
亀山 佐々木朗希が抜けて、チームが逆に締まる形になるのではないかな。
野村 西武の強かった時代を知るだけに、低い評価が残念でならない。
——楽天のドラフト1位・宗山(明大)も注目選手ですが。
広澤 実力より今は評価が高い。1年間プレーを続けて、実力を評価に近づけてほしい。誰かが見ていなくても練習するタイプ。体も強い。まだまだ伸びしろがあると思う。
T—岡田 経験を重ねて、チームの中心選手となるだけの可能性を持っている。西武のドラフト2位・渡部聖選手(大商大)も振る力があって、肩も強い。ポテンシャルはあるので注目している。そしてパンチ力のあるロッテの西川選手(青学大)。野手ではこの3新人が楽しみです。
——来年3月のWBCに向けても重要なシーズン。侍ジャパン投手コーチの能見さんも忙しくなります。
大野(アテネ、北京五輪代表コーチ) 代表チームの投手コーチとしては無事に戦いを終えて、ケガなくチームに選手を返すことを一番に考えてた。
野村 ところで来年がWBCなのに、ピッチクロックとか何も導入しないのはおかしいよね。心配しているファンは少なくない。WBCに向けて準備しようという流れにならないといけない。
能見 まだWBCのルールも正式には決まっていないんです。ギリギリになると思う。導入されたら捕手からのサインに首を振ったらアウトの感覚。リズムが狂うとボールも変わってくるから大変だと思う。この1年間もタイムを気にしながら、各球団の投手を見ていくことになると思っています。
=おわり=