J2富山は3試合連続の無得点で2連敗 シュートわずか1本
2025年3月30日(日)19時42分 スポーツ報知
厳しいマークを受ける富山のMF松岡(中央)
◆明治安田J2リーグ第7節 仙台1—0富山(30日、富山県総合運動公園陸上競技場)
富山は0—1で仙台に敗れて2連敗。3試合連続の無得点となり、順位は6位から9位に後退した。仙台の堅守に大苦戦し、シュートは前半にFW碓井聖生(23)が放ったロングシュート1本のみ。前半29分に先制を許すと、後半はサイドからの突破を何度も阻まれ、ほとんどチャンスを作れなかった。小田切道治監督は「2、3本のパスで一気に試合をひっくり返されたのは痛かった。先に点を取られたことで守備を構築され、なかなかこじ開けられなかった。前後半を通して相手の圧力や、自分たちのクオリティーの低さでボールを前に運べなかったシーンが多かった」と厳しい表情で振り返った。
26日のルヴァン杯1回戦では千葉に4—2で快勝。リーグ戦では2試合連続無得点だっただけに、ルヴァン杯のスタメン9人をこの日も抜擢した。中3日の試合だったが、選手たちの疲労はしっかりと抜けていると判断した。しかし攻守で精彩を欠き、序盤はCKなどでチャンスも作るも無得点。前線からのプレスが空回りした前半29分には、うまくロングボールをつなげられて速攻で失点を許した。
キャプテンのMF吉平翼(27)は「自分たちがトライしたプレーで失点したのは良くなかった。仙台の守備はフリーな状況ではクリアしなかったが、自分たちはフリーでもクリアしていた。個人の判断、技術は小さな差かもしれないが、チームとして大きな差になったのかなと思う。仙台の守備は全員が頑張るし、球際も強かった」と振り返った。
攻撃がかみ合ったルヴァン杯では4得点を挙げた一方で、リーグ戦では3試合連続の無得点で勝利できていない。小田切監督は「いいポジションでボールを持ったら、パススピードで相手守備をはがすのか、1人のコントロールではがすのか、チーム、個人のクオリティーを上げながら、1つずつ積み上げていかないといけない」と話す。
リーグ開幕から5試合は3勝1敗1分と好発進したことに対し、吉平は「今までやるべきことをしっかりやって勝てた試合もあったが正直、うまくいきすぎた部分もあると思う。(勝利した)磐田戦、甲府戦も相手がチャンスに決めていたら、全然違う展開なったと思う。本当に細かいところにこだわっていかないといけないし、そこは今まで通り変えることなくやっていきたい」と前を向いた。現状を見つめながらチームの成長、経験を積み上げていく。(中田 康博)
〇…勝利した仙台の森山佳郎監督は「今日は先制点がカギだった。相手のプレッシングに苦しんだ部分もあったが、相手陣地に入ったらペナルティー(エリア)内に侵入するシーンを作れた。みんなで1点を必死に守り、去年を思い出すような展開になった。ギリギリのところで集中力を高く保って勝ちきるという、仙台スタイルを出せた試合でした」と明るい表情を浮かべた。