菅野智之は5回に両手のけいれんで緊急降板 デビュー登板は4回2失点で黒星も指揮官「次も先発できる」
2025年3月31日(月)5時55分 スポーツニッポン
◇ア・リーグ オリオールズ1—3ブルージェイズ(2025年3月30日 トロント)
オリオールズの菅野智之投手(35)が30日(日本時間31日)、敵地で行われたブルージェイズ戦でメジャー初先発マウンドを踏んだが、5回にけいれんのため緊急降板するアクシデントに見舞われた。
4回までに73球を投げ、4安打2失点、1三振、2四球。立ち上がりに苦しんだものの、尻上がりに調子を上げ、5回も続投すべくマウンドに上がった。だが、菅野に何らかの異変が生じ、ハイド監督、フレンチ投手コーチ、トレーナー、通訳が急きょ、マウンドに向かった。そして、話し合いの末にそのまま降板となった。菅野は右の手のひらを気にする仕草を見せていた。
試合後、ハイド監督は「菅野は両手にけいれんを起こしていた。明らかにピッチングハンド(右手)が心配だった。彼は水分と食べ物を摂取した後、今ずっと状態が良くなっている。次も先発はできるだろう」と話し、大事には至っていないことを強調。次回も予定通り登板できるとの見通しを示した。
プロ13年目のベテラン右腕でも、メジャーデビュー登板は平常心ではいられなかった。1点の援護をもらって迎えた初回、緊張で制球が定まらず、先頭のビシェットをストレートの四球で歩かせた。続くゲレロを左飛、サンタンダーを右飛に打ち取って2死としたが、まだ硬さが取れない。4番・ヒメネスに左中間二塁打されて2死二、三塁とされ、5番・スプリンガーに85・1マイル(136・9キロ)のスライダーを中前に逆転の2点適時打を運ばれた。それでも6番・ワグナーからメジャーで1個目となる空振り三振を奪って、何とか初回の登板を終えた。
2回は落ち着きを取り戻し3者凡退。3回は1死からゲレロの右前打、サンタンダーに四球で一、二塁とされたが、後続を抑えて追加点を許さなかった。4回も1死から遊撃内野安打を許したものの、その後を抑えた。
結局、チームはそのまま試合に敗れ、菅野は負け投手となった。デビューマウンドは4回4安打2失点、1三振、2四球、防御率4・50という結果となった。。
菅野はオープン戦5試合に登板。5試合目のヤンキース戦で5回途中までで5失点を喫したが、それまでの4試合は無失点投球。2勝1敗、防御率3・00と安定した投球が評価され、開幕ローテーション入り果たした。立ち上がりこそ苦しんだが、終わってみれば投球内容はまずまずだっただけに、次回登板での初勝利に期待がかかる。