ウイリアムズF1チームに対し元タイトルスポンサーROKiTが196億円の損害賠償を請求

2023年4月6日(木)7時4分 AUTOSPORT web

 ウイリアムズF1チームの元タイトルスポンサーである通信会社ROKiT(ロキット)社がチームに対して約1億4900万ドル(約196億円)の損害賠償を請求する裁判を起こしたと伝えられている。


 ウイリアムズは2019年を前にROKiTとタイトルスポンサー契約を結び、その後、2023年末まで契約を延長したものの、シーズン開幕がCOVID-19のパンデミックにより延期された2020年、開幕前の5月に契約終了が発表された。


 その後、ウイリアムズはROKiTに対し、スポンサー料の未払いを理由に法的措置を取り、2021年にロンドン国際仲裁裁判所で、2022年にロサンゼルスの連邦仲裁裁判所で有利な判決を得た。これにより、ROKiTはウイリアムズに対し、3570万ドル(約46億8000万円)の賠償金を支払うよう命じられた。


 しかし今回、ROKiTはウイリアムズに対し、契約の際に重要な事実を不正に隠蔽したと主張し、訴訟を起こした。


 ROKiTは、2019年のタイトルスポンサー契約に合意した際、ウイリアムズは競争力のあるマシンを作り上げたとの確約を行ったものの、実際にはそうするだけの資金がなかったと主張。ウイリアムズが2019年にチャンピオンシップで最下位になったことで、ROKiTは評判が損なわれたと述べている。


 ROKiTは、ウイリアムズと、チームがドリルトン・キャピタルに売却される前の元経営陣を被告としており、その中には、チーム創設者フランク・ウイリアムズの娘で、当時チーム副代表を務めたクレアや、グループCEOマイク・オドリスコル、最高財務責任者ダグ・ラファティが含まれている。

2019年ロキット・ウイリアムズ・レーシング発表会


「被告による詐欺的な発言の直接的かつ近接的な結果として、多大な金銭的損失、営業権やビジネス上の評判への損害を被った」として、 ROKiTは、1億4952万8550ドル(約196億3000万円)を超える金額の賠償を求めた。


 ウイリアムズは今回の訴訟に関し、『The Race』に対し、「英国でRokitに対する仲裁に成功し、仲裁判断が米国の連邦裁判所によって確認されるよう請願することに成功している。ウイリアムズは、この不幸な問題に関して、裁判所のプロセスを信頼し続けている」とコメントした。

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