悲劇の死の前に見せた「英雄的行動」 元同僚を救った元中日ブランコ氏に賛辞止まず「仲間は奇跡的に生き残った」
2025年4月11日(金)7時0分 ココカラネクスト

中日でプレーし、規格外のパワーを発揮したブランコ氏。(C)産経新聞社
ショッキングな事故に哀しみが広まっている。
現地時間4月8日、ドミニカ共和国のサントドミンゴにあるナイトクラブ「ジェットセット」の天井が崩落。プロ野球の中日などで活躍したトニ・ブランコ氏が43歳で亡くなったほか、MLB13球団を渡り歩いたオクタビオ・ドーテル氏が巻き込まれ、死亡が確認された。
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名手の悲劇的な死に衝撃が広まる中、小さくない注目を集めたのは、ブランコ氏が事故の直前に行っていた行動だ。ドミニカ・メディア『Z101』のMLB担当記者であるヘクター・ゴメス氏が自身のXで発信したところによれば、現場にいた西武、オリックスで計4年プレーしたエステバン・ヘルマン氏がトイレから自席に戻った際に、天井の一部落下に気づいたブランコ氏が咄嗟に身体を突き飛ばし、助けていたという。
オリックス時代の同僚を救ったブランコ氏の勇気ある行動は称賛を集めた。英紙『Daily Mail』は「ブランコの英雄的な最期の行動によって、突き飛ばされながらも天井の直撃を免れた仲間は奇跡的に生き残った」とリポートした。
また、米紙『New York Post』もブランコ氏の行動を「クラブで悲劇的な死を遂げる前に見せた英雄的な行い」と強調。「彼は数秒後に命が尽きたが、日本時代の同僚でもあったヘルマンの運命を変えた」と伝えた。
日本8年間で通算打率.272、181本塁打、542打点をマークしたブランコ氏。突然訪れた早すぎる死に哀しみは広まっている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]