原巨人 単独最下位の泥沼　「せめて若手を使ってほしい」の声とは

チームきってのロマン砲として期待を集める秋広。(C)CoCoKARAnext

　巨人は１４日の中日戦（バンテリンドーム）に２−９と敗れ３連敗、単独最下位に転落したのは５年ぶりとなった。投打がかみ合わず中日に完敗、Ｖ奪回を目指すチームに光が見えてこない。

　この日、打線は「３番・遊撃」として坂本勇人をスタメン復帰させ、二塁には若手の中山礼都を起用。得点力不足に悩まされる中、またも打線を改造して臨んだが、中日先発小笠原慎之介の前に４回まで無安打に封じ込められた。

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　先発ビーディには連敗ストッパーの期待がかかるも、５回８安打４失点で降板。４点を追う６回には１死後にオコエ瑠偉が四球で出塁、丸佳浩の二塁内野安打でつなぎ、坂本が左前にはじき返し、今季初の適時打で１点を奪った。さらに２死一、二塁から中田翔が粘った末に中前打を放って２点目を奪い、２点差とした。

　しかし反撃はここまで。７回から３番手で出てきた鍵谷陽平が３失点、４番手の代木大和も２失点と粘れない。打線もその後は沈黙、最後は大差で敗れた。

　試合後の原監督は「結果に関してはなかなか出てないけど、立ち向かう姿勢は間違っていないと思います」と前を向く。

　一方、最下位対決となった今カードで注目を集めたのは中日の積極的な若手起用にもあった。この日は故障から復帰した石川昂弥をいきなり４番で起用。その石川昂は７回二死から二塁打をマーク、その後の追加点につなげた。得点圏で結果が出ていなかった主砲、ビシエドを登録抹消したときは波紋を呼んだが、若い力で最下位脱出のきっかけをつかんだ。

　一方、得点力不足に悩む巨人でも起爆剤の存在が待たれている。このカードからウォーカーが合流したが、ファームでも打率２割以下と打てていなかったこともあり、SNS上では「せめて調子のいい若手を使ってほしい」との声も。

　１軍は現在最下位だが、２軍は首位を走る。１４日、イースタン・リーグの日本ハム戦（ジャイアンツ球場）に「５番・左翼」でスタメン出場し、５打数４安打２打点をあげる活躍を見せ、現在打率・３７５の成績を残す秋広優人や現在、打率・４００とイースタン・リーグ首位打者の菊田拡和など好調な打者がファームには控えているとあって、こういった選手にチャンスを与えてほしいというのだ。

　波に乗れないチームでは坂本（打率・１５４）、丸（打率・１３３）、吉川尚輝（打率・１８４＝いずれも１４日現在）などレギュラー陣の不振がチームに影を落としているとあって、打線のやりくりに首脳陣も頭を悩ませている。

　開幕直後のこの時期、まだどのチームも手探りで戦っている。上昇気流をつかむための一手に注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]