トヨタ3連覇中のクロアチア・ラリーは油断禁物。2024年初フルターマックのカギは“七変化”の路面か

2024年4月16日(火)7時30分 AUTOSPORT web

 4月18日(木)から21日(日)にかけて、2024年WRC世界ラリー選手権第4戦『クロアチア・ラリー』が開催される。TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からは、3台のトヨタGRヤリス・ラリー1がエントリーする。


 今大会には、今季レギュラーエントリーしているエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)と勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)にくわえて、開幕戦モンテカルロで2位表彰台を獲得しているセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)がエントリーし、2021年大会から続く連勝記録の更新に挑む。


 2021年に初めてWRCとして開催されたクロアチア・ラリー。今回のサービスパークは、昨年まで置かれていたザグレブ中心部の見本市会場『ザグレブ・フェア』から、郊外の『ウエストゲート・ショッピング・シティ』へと移動し、ステージは隣国スロベニアにも近い国土北部に広がっている。

2024WRC第4戦クロアチア・ラリー 舞台となるザグレブ周辺


 クロアチア・ラリーは、純粋な舗装路のみを走行する完全なターマック(舗装路)ラリーとなる。ステージは、ハイスピードで流れるようなコーナーもあれば、曲がりくねったテクニカルなコーナーも見られるのが特徴だ。


 さらに、このイベントが他のターマックラリーと異なるのは、路面の舗装状態が刻々と変化することだ。ステージのなかでもコーナーごとに路面の表情が変わり、ひとつのコーナーでもイン側とアウト側で異なることもポイントとなる。


 そのうえ、路肩にタイヤを落として距離短縮を図る『インカット走行』により、泥や砂利が舗装路上に大量に掻き出されるコーナーも多いことも注意しておきたい。またこの時期は雨も多いことから、路面のグリップ変化を予想することが非常に難しいラリーとして知られている。

クロアチア・ラリーの舞台となるターマック インカットによってダートが撒かれている
2023年WRC第4戦クロアチア・ラリー 途中から舗装が変わる路面を走るセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)


 第3戦サファリ・ラリー・ケニアで今季初優勝をあげたTGR-WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、「非常に難しくなることもある」と、クロアチア・ラリーへの自信とともに警戒点を語った。


「クロアチアでは過去いい結果を残しているので、今回も楽しみだ。トヨタGRヤリス・ラリー1は、これまでターマックで強さを発揮してきたが、戦いのレベルはつねに上がっていることを実感している」


「ステージは、ドライコンディションならばとても楽しく走ることができるが、天候の変化が大きく影響し、非常に難しくなることもある。変化するグリップレベルにドライバーが自信を持つことができれば、大きな差を生み出すことが可能なので、自信を与えることが我々チームの目指すところだ」


 路面のグリップが不安定な箇所もあるなかで、速さを求めていくクロアチア・ラリー。現在3年連続で同大会を制しているTGR-WRTは、サファリ・ラリー・ケニアの勝利で得た勢いを強さに繋げることができるだろうか。マシンに自信を得られるかどうかが左右される最初の走行『シェイクダウン』は、現地18日(木)の9時01分(日本時間同日の16時01分)に開始となる。

2024年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ以来の出場となるセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)
2023年のクロアチア・ラリーを制しているエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)
2024年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ 氷の少ないステージでは好タイムを記録していた勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)
クロアチア・ラリーの舞台となるターマック こちらはひび割れが目立つ


投稿 トヨタ3連覇中のクロアチア・ラリーは油断禁物。2024年初フルターマックのカギは“七変化”の路面かautosport webに最初に表示されました。

AUTOSPORT web

「トヨタ」をもっと詳しく

「トヨタ」のニュース

「トヨタ」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ