石川遼プロアマ戦の参加券1人で3000万円超売り上げ「前沢杯」優勝賞金4000万円頂きます
2025年4月24日(木)6時0分 スポーツ報知
プロアマ戦でラウンドガールとポースをとる石川遼(カメラ・今西 淳)
男子プロゴルフツアーの新規大会「前沢杯」は24日から4日間、千葉・睦沢町のMZ・GC(6652ヤード、パー70)で行われる。石川遼(33)=カシオ=は23日、プロアマ戦で最終調整した。異例の今大会は、計10日間行われたプロアマ戦の参加権を100万円で販売。一緒に回りたいプロをオークション形式で入札し、その収益で本戦賞金額が決まった。推定3000万円超を売り上げた石川は、開幕2戦目での今季初Vに意欲。ツアー屈指の優勝賞金4000万円を獲得して09年以来、2度目の賞金王へ好発進を果たす。
ゴルフ界では珍しい華やかなラウンドガールに見守られ、石川が最終調整した。豪雨の中、プロアマ戦で好ショットを連発し「いい状態で迎えられる。非常に楽しみ」。人気が低迷する男子ツアーの起爆剤として、衣料品販売大手ZOZO創業者の前沢友作氏(49)が企画した新規大会で、初代王座を奪いに行く。
異例づくしの大会だ。通常は主催者やスポンサー関係者が回るプロアマ戦は今回、参加権を1組100万円で一般販売し、参加者は一緒に回りたいプロをオークション形式で入札。「ファンの方とゴルフできるのは思いつかなかった。鋭い視点を前沢さんが持っている」。石川の指名権は即決価格500万円で、4日分が落札され「重いなと思う」と苦笑。自身がプレーした7日分で推定3000万円超の売り上げが賞金に充当されただけに、優勝賞金4000万円をかっさらう。
基本は1日だけ実施するプロアマ戦は、14日から10日間の長丁場となり、疲労面の負担など「未知の領域だった」と石川。一方で、大会前の練習ラウンドは通常1〜2日ほどだが、出場選手最多タイの7日間、計126ホールを回り、「コース状況も普段の倍以上、染みついた」と予習は万全だ。
今回のコースは6652ヤード。日本ツアーでは7000ヤード超が主流で、メートルからヤード表示に統一された1988年以降、パー70では3番目に短いコース。パー4は300ヤード台が8ホールあり、2年ぶりに投入したロフト角60度のウェッジで高くボールを上げて止めるなど、正確なショットで好スコアを狙う。
初日はツアー31勝の片山晋呉、女子ツアー2勝で男子ツアー初参戦となる菅沼菜々と同組になった。「しっかり集中して優勝争いを目指してやりたい」。開幕戦の東建ホームメイトカップで初日首位発進するなど好調だ。今季最注目の新規大会で高額賞金をゲットし、16年ぶり賞金王へ突き進む。(星野 浩司)
◆前沢杯アラカルト
▽プロアマ戦 14日から10日間行われ、参加権を1組100万円(最大3人+見学者3人)で一般販売。一緒にプレーするプロをオークションで入札した。
▽賞金 総額2億円、優勝4000万円。当初は最大で総額4億円、優勝8000万円と伝えられたが、賞金に充当するプロアマ戦の売り上げが想定を下回る3・3億円にとどまった。
▽コース 前沢友作氏が22年から所有するプライベートコースで開催。コース名「MZ・GC」は前沢氏と睦沢町に由来する。
▽ラウンドガール プロアマ、本戦ともに全組に同行。レースクイーンが各組でスコアボードを持ちながら回り、大会を盛り上げる。
▽ハイパーカー 前沢氏所有のパガーニ「ゾンダ・ゾゾ」(市場価格約8億円)などをコース内の各所に展示。世界限定130台のパガーニ「ウトピア・ロードスター」が日本初公開されるなど、総額20億円を超えるとされる。
◆女子選手2人出場 菅沼菜々「頑張る」
〇…今大会は2人の女子選手が出場する。女子ツアー2勝で男子ツアー初参戦となる菅沼菜々(25)=あいおいニッセイ同和損保=は石川、片山晋呉と同組で「邪魔にならないように、ついていけるように頑張る」と抱負を語った。女子初の男子ツアープレーヤーとなった寺西飛香留(ひかる、24)=フリー=は今季2戦目。今大会は予選落ちがないが、賞金が年間の獲得ランクに反映される60位以内を目標に挙げ「次は結果を残していきたい」と意気込んだ。