岩井千怜の“うれしい見間違い” 目をパチパチさせて「ヤバいなと思っていたけれど…」
2025年4月25日(金)8時52分 ALBA Net
思わぬ“見間違え”が、集中にもつながった岩井千怜の初日。2日目はビッグスコアをたたき出し、そのリーダーボードの上位に顔を出したい(撮影:南しずか)
<シェブロン選手権 初日◇24日◇ザ・クラブatカールトン・ウッズ(米テキサス州)◇6911ヤード・パー72>
メジャー今季初戦で、初出場のルーキーがまずまずのスタートを切った。岩井千怜が2バーディ・2ボギーの「72」で回りイーブンパー。双子の姉・明愛と同順位の暫定34位タイで滑り出した。
メジャーセッティングとはいえ、7アンダーのビッグスコアも出た初日。そんななか、6番から連続ボギーが先に来る展開になるなど序盤はもがいた。ようやく9番で5メートルを決める初バーディを奪い1つ取り戻したが、ここでリーダーボードを見て思わず目を丸くした。
「-1が115位って思っていたんです。レベル高いな〜、そうだよな〜って。(自分は1オーバーで)ヤバいなと思って見ていたけれど、最後に見たら15位(笑)。(最終18番まで)気がつかなかったです。初めて見間違えた日でした」
コンタクトを入れているという目を見開き、何度もパチパチさせたという。ただ、その“ミス”が、「(スコアを)落とせないなっていう気持ち」を強く芽生えさせることにつながる。後半はアドレナリンが出たショットが乱れるも、パーを並べ続けて、なんとか耐えた。
最終18パー5番は、2打目が残り91ヤードのフェアウェイバンカーにつかまった。「(バンカーに)入れる予定じゃなかったのでショックだなと思っていたら、いいライだった」。左足上がりの状況を生かし、50度のウェッジで6メートルにオン。続くパットをねじ込んで、バーディで締めくくった。勘違いのおかげ(?)で最後まで、より気を引き締めることもできた。
先週は明愛が優勝争いの末、2位に入った。先にホールアウトしていた千怜は、18番グリーンでその姿を見守っていた。「勝ってほしかったなって思うけれど、“次は私がやらなきゃ”っていう喝を入れてくれたラウンドでもあった。お互いレベルアップしていけるような戦いを見せられてうれしい」。惜敗した姉に特別な言葉はかけなかった妹だが、日本の最強ツインズは米国でも切磋琢磨を続けている。
「きょうは思いっきり振ってしまうと逆に曲がってしまうようなショットだった」という、アドレナリンを制御することが2日目の課題。「伸ばさないとどんどん順位が落ちてくるなっていう感触がある。きょうはしょうがなく終わってしまったので、またあす、伸ばしたい」。上位での決勝進出を目指す。(文・笠井あかり)
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