エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1離脱を決断との報道。ホーナー騒動が一因か。チームは2025年末までの契約を強調

2024年4月26日(金)8時12分 AUTOSPORT web

 レッドブル・レーシングのチーフテクニカルオフィサー、エイドリアン・ニューウェイが、チームを離脱する意志を固めたと伝えられている。ドイツの『Auto Motor und Sport』と『BBC』によると、ニューウェイはレッドブルに対して辞意を伝え、2024年末でレッドブルから去る見込みであるという。


 F1史上最も大きな成功を収めたF1デザイナーといわれる天才ニューウェイは、数々のタイトル獲得マシンを生み出し、ウイリアムズ、マクラーレンを経て、レッドブルには2006年に加入。これまで、2010年〜2013年にセバスチャン・ベッテル、2021年以降はマックス・フェルスタッペンによるチャンピオン獲得に大きく貢献してきた。

2024年F1第4戦日本GP レッドブルのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とエイドリアン・ニューウェイ(チーフテクニカルオフィサー)


 しかし最近、ニューウェイはレッドブルを離脱することを考えているとのうわさが持ち上がっていた。レッドブルでキャリアを終えるものとみられていたニューウェイの気持ちが変わったとすれば、その原因のひとつは、今年初めに明るみに出たクリスチャン・ホーナー代表に関連するスキャンダルだといわれる。


 ホーナーがチームの女性従業員に対して不適切な行為をしたという告発がレッドブル本社になされ、本社は調査を行った。その結果、ホーナーに落ち度はないという決定が下され、ホーナーはチーム代表のポジションにとどまった。一方で、当事者の女性従業員は停職処分を受け、FIAに対し正式な苦情申し立てを行ったといわれる。F1関係者のなかにも、レッドブル社のこの件への対応の仕方に疑問を持っている者は多い。


 この騒動から、ホーナーとレッドブルのモータースポーツアドバイザー、ヘルムート・マルコの権力闘争、ホーナーを支持するタイの筆頭株主チャルーム・ユーウィッタヤーと、ホーナーを降ろすことを望んでいたオーストリア側の対立などが表面化した。


 政治的な動きを嫌うニューウェイはこういった状況に不満を抱いているといわれる。

レッドブル・レーシングのエイドリアン・ニューウェイ(チーフテクニカルオフィサー)とクリスチャン・ホーナー(チーム代表)


 ニューウェイは、常にF1に専念してきたわけではなく、現在のレッドブルのハイパーカーRB17など、他のプロジェクトにもかかわっている。このところ、ニューウェイに対して、アストンマーティンとフェラーリが積極的なオファーをしているとも報じられており、ニューウェイが他のF1チームへと移籍する可能性があると同時に、F1から引退して他のプロジェクトに取り組む可能性も考えられる。


 レッドブルはニューウェイ離脱の報道に対して、2025年末までの契約があり、すぐに他チームに移籍することはないと示唆するコメントを発表した。


「エイドリアンとは、2025年末までの契約を結んでいる。彼の他チーム移籍について我々は知らない」という短い声明をレッドブルは発表した。

2023年F1第9戦カナダGP表彰式 左から2位フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、エイドリアン・ニューウェイ(レッドブル チーフテクニカルオフィサー)、優勝マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位ルイス・ハミルトン(メルセデス)


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