ヤマハ:スタート直後に転倒のモルビデリ「反射的に避けてくれた中上選手にとても感謝している」/第4戦スペインGPスプリント

　4月29日、2023年MotoGP第4戦スペインGP 2日目にMotoGPクラスの予選がスペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのフランコ・モルビデリは14番手、ファビオ・クアルタラロは16番手となった。スプリントレースでは、クアルタラロが12位、モルビデリが16位で終えている。

　クアルタラロは、土曜フリー走行の開始早々に1分37秒332をマークして2番手で終えると、予選Q1でも自己ベストタイムを更新。しかし、全体のタイムが上がったことにより、トップと0.579秒差の16番グリッドが確定した。モルビデリも、予選Q1でさらにタイムを縮めて1分36秒793の4番手となったが、あと一歩及ばず14番グリッドとなった。

　午後のスプリントレースは、スタート直後の2コーナーでモルビデリとアレックス・マルケス（グレシーニ・レーシングMotoGP）が接触して転倒を喫し、その際に後続2台も絡む多重クラッシュとなり、赤旗が掲示された。中断後は、11周のオリジナルグリッドで再スタートし、転倒を喫したモルビデリも含め全ライダーが再度グリッドに着くことができていた。

　クアルタラロは最初のスタートで8番手まで上げていたが、再開後のレースでは好スタートを切ることができずに14番手、モルビデリは16番手でオープニングラップを終えた。その後、クアルタラロは前方2台の転倒により12位でチェッカーを受けたが、モルビデリはなかなか順位を上げることができず、そのまま16位でチェッカーを受けた。

■ファビオ・クアルタラロ（予選：16番手、スプリントレース：12位）
「混乱続きの一日だった。まず、予選はなぜか速く走ることができなかった。土曜フリー走行でオールドタイヤを履いたときも、ニュータイヤのタイムより0.3秒遅いだけだったんだ。とても不思議だよ。16番グリッドからのスタートでは、表彰台を期待することは不可能だろう。絶好のスタートを決めたとしても、他のライダーの後ろについた途端に、より一層、難しくなってしまう。でもとにかく、明日も頑張るよ」

■フランコ・モルビデリ（予選：14番手、スプリントレース：16位）
「スプリントは非常に難しい展開だった。最初のスタートでは、直後の第2コーナーで転倒してしまった。コースの真ん中に投げ出されてしまい、重大なことが起こらなかったことは幸いだった。僕を反射的に避けてくれた中上貴晶選手にとても感謝している。実際はわずかに当たったけれど、もっと大変なことになっていたとしても不思議はなかった。そのあと再スタートとなったわけだけど、リヤタイヤには明日の決勝で使おうと思っていたものを履き、フロントには残っていたソフトコンパウンドを装着した。当然、今日のコンディションには合わなかったけど、明日に向けてのデータ収集にはなったよ」