【セ守護神査定】好調DeNAは「ヤスアキ劇場」が落とし穴に

2023年5月13日(土)11時0分 ココカラネクスト

不安定な投球が続いている山崎(C)CoCoKARAnext

 開幕から約1か月半がたち、クローザーの働きぶりに注目した。勝ちゲームの最後を任せられる守護神がいるかどうかは、今後のチームの行方をも左右する。セ・リーグ6球団の守護神事情から、評価をA〜Cでランク付けした。

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主なセ・リーグ守護神の成績(5月12日時点)

【A評価】

◆中日・マルティネス(26歳)
0勝1敗10S、防御率0.00

◆巨人・大勢(23歳)
1勝0敗5S、防御率2.45

【B評価】

◆阪神・湯浅京己(23歳)
0勝0敗5S、防御率0.00

◆ヤクルト・田口麗斗(27歳)
0勝1敗9S、防御率1.54

【C評価】

◆広島・栗林良吏(26歳)
0勝4敗7S、防御率5.56

◆DeNA・山崎康晃(30歳)
0勝3敗9S、防御率5.93

 セ・リーグは守護神に不安のあるDeNAや広島が成績上位におり、守護神を計算できる巨人、中日が下位に沈んでいるという、ある種の「逆転現象」が起きている。

 A評価は2人。昨季セーブ王の中日・マルティネスは、今季も防御率0.00の安定感で、5月6日巨人戦で通算100セーブをマーク。巨人・大勢は今季11試合目で初めてセーブ機会で失敗したものの、昨季新人王に2年目のジンクスは感じられない。奪三振能力も高い絶対的守護神がいる2チームの課題はリリーフ陣。9回までつなぐことができれば、上位浮上も見えてくる。

 阪神はクローザーが1度も試合を壊していない。開幕守護神の湯浅は7戦無失点5セーブと好調だったが、右腕の故障で4月16日に登録抹消。離脱があって評価こそBに下げたが、代役を昨季28セーブの岩崎がしっかり務めている。故障者が出てもカバーできる投手力で、岡田監督のもと05年以来の「アレ(=優勝)」を狙う。

 ヤクルトは退団したマクガフの後任として、田口が9セーブをマーク。自身もクローザーだった高津監督からの指名を意気に感じ、成功も失敗も経験しながら、プレッシャーのかかる9回で防御率1.54と奮闘している。守護神として定着できれば、3連覇を狙うチームにとって心強い。

 C評価は2人。WBCでも故障で途中離脱した栗林は本調子からほど遠く、4月だけで4敗を喫した広島は大誤算だった。5月1日に左足の故障で栗林が登録抹消された後は日替わり守護神で、矢崎と松本がセーブを挙げた。新井監督が粘り強く上位に食らいつく間に、クローザーの課題を何とかしたい。

 首位を快走するDeNAは、昨季まで207セーブの山崎が不安要素。今季も9セーブを挙げる一方、調子が今ひとつで、すでに3敗を喫して防御率は5.93。9回にピンチを背負う「ヤスアキ劇場」を見る機会が増えており、勝ちゲームを落とす展開が続くようなら、チームの好調な流れも失いかねない。10ホールドの伊勢など中継ぎ陣のコマはそろうだけに、経験豊富なベテランの取捨選択になったとき、三浦監督の手腕が問われそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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